アゴス・ジャパン元受講生で2008年9月よりハーバード大学に進学中の天野友道さん。現在、学年に日本人学生が自分一人という中で奮闘中の天野さんが、ハーバードのキャンパスライフや最新の情報を毎月発信します。
◇ 2009年3月 ハーバードの試験事情
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◇ 2009年3月 ハーバードの試験事情
日本でもアメリカでも、学生がもっとも嫌う「学校行事」の一つが定期試験である。学生である以上、受け入れなければならない現実でもあろう。
アメリカでは日本同様に、学期中に行われる中間試験(midterm
exams)と期末試験(final
exam)がある。日本でいう中間試験にあたるmidterm
examの呼び名には注意が必要で、一学期4ヶ月間の間に、中間試験が二回や三回行われることも珍しくない。中間試験は、授業によって行われる期間が統一されていないため、数週間連続で中間試験があったり、逆に同じ日に試験が重なったりすることもある。
中間試験は通常の授業時間内で行われる試験であるのに対し、期末試験は、大学が指定する期末試験期間中に一斉に行われ、かなり大規模なものになる。試験時間は三時間、一週間ほどの試験期間中に試験を四回、多い人になると五、六回ほど受ける人もいる。日本の大学に比べると履修している科目数が少ないため、試験の数も少ない。
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辛い期末試験期間から学生を救うために設けられているのがReading
Periodと呼ばれる試験準備期間である。この試験期間直前の一週間は、通常の授業はなく、学生の多くは図書館や寮の自室で勉強に励む。図書館は二十四時間空いているため、毛布を持ち込む人の姿も見かけることができる。普段はひと気が耐えないハーバードスクエアも、この期間中はどこか物寂しい雰囲気を漂わせている。
この試験期間中は、普段穏やかな人でも、少なからずピリピリしている。アメリカの学生が期末試験でひときわ緊張するのには、理由がある。多くのクラスでは、期末試験の成績が、総合成績の四割から六割ほどを占めるのである。日本では、高校でもテストの成績だけで総合成績が決まる場合も少なくないが、アメリカではそうではない。アメリカの高校では、普段の宿題や授業参加に重みが置かれ、大学でもその傾向がある。日本のように、受験(入学試験)の経験もない彼らは、これほど一回の試験で運命が左右される体験がないのである。この点、日本をはじめ、受験制度がある東アジア諸国出身の学生は有利であるといってもよいだろう。
こんなときでも、ハーバードの多様性を感じることができる。私のある友達は、普段から勤勉で、試験期間中も毎日8時間ほどの睡眠時間を確保し、計画的に勉強をしている。いわゆる「優等生タイプ」の人だ。一方で、普段はほとんど勉強しないで、直前で一気に勉強する友達もいる。彼らは、直前に数日間食事もせずに徹夜して勉強する。ハーバードの学生は皆勤勉というイメージがありそうだが、そんなことはまったくないようで、このように「効率よく」勉強する人も少なくない。いずれにしろ、試験の日までには、みなそれぞれの試験勉強を終え、試験を迎えるのである。
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試験は校内のあらゆる教室を貸しきって行われる。普段授業時間中に行われる試験よりは厳正な雰囲気が漂うが、それでも日本の一般的な学校で行われる定期試験よりはルーズであると思う。試験は、講義室の狭い机で行われ、試験中に飲食をしている人の姿もみた。
長い試験期間が終わり、学生は短い休みを満喫する。寒いボストンの冬から逃れるために、日差しが眩しいカンクーンやカリフォルニアに飛び立つものもいれば、一時帰省する人もいる。休みが終わるころに、成績がインターネットで発表される。オールAを取ってうれしそうに自慢する人、満足のいかない成績でもクールに過ごす友達、人それぞれ成績の受け止め方が違うのは日本と同じようだ。
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◇ 2009年4月 ハーバードの寮生活(ハウジング・デイ)
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◇ 2009年4月 ハーバードの寮生活(ハウジング・デイ)
今月は、ハーバードの伝統的な行事のひとつである、ハウジング・デイについて紹介してみたいと思う。
ハーバードの寮は、一年生が住んでいるDormと、二年生から四年生までが住んでいるHouseとに分かれている。一年生のDormの部屋割りは、入学するときにアンケートに答え、そのアンケートの内容を元に、大学側が決める。
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一方で、一年次の終わりに行われるハウス(House)の部屋割りの決め方は、少し変わっている。簡単に説明すると、まず、一年生の二学期目の中盤に、来年一緒になりたい人とグループ(Blocking
group)を作る。3月に、Bocking
Group単位で、まずどのハウスに所属するのかを決める抽選に入り、さらに、夏休み中に、各ハウスの中でどの部屋に住むのかが決まる。
このハウスの部屋割りを決めるプロセスには、かなりドラマがある。グループは最大で8人までで、複数のグループに所属することはできない。どの「友達の輪」と一緒に三年間を過ごすのか、一年生の二学期目にして決断しないといけないのである。一緒にグループするつもりだった友人が、違うグループに行ってしまったり、また、友達のグループが大きすぎて、二つに分けないといけないケースなどに、友達同士でもめるのは必至である。一月下旬は、食堂などでも口論をしている一年生を時々見かけることができる。
グループが決まったのちも、ドラマは続く。グループ単位で抽選に参加し、三年間をどのハウスで過ごすことになるのか、ハウジング・デイに発表されるのである。どのハウスが住みやすいのか、部屋がきれいか、ハウスにある食堂はおいしいか、パーティーが多いハウスは何処かなど、一年生も上級生などからさまざまな噂を聞いているのである。たとえば、学校の中心部から少し離れているQuadにあるハウスは、授業にいくためにシャトル・バスに乗らなければないため、一般に不人気である一方、部屋が広く、二年生でも一人部屋をもらえる可能性が高いため、一部で人気だったりする。
ハウジング・デイは、その前夜からすでにイベントがある。噂によれば、紙で作った船に「所属したくないハウス」の名前を書いて、その船に火をつけてチャールズ川に流せば、そのハウスは逃れられる」という言い伝えがあるそうで、紙の船を川まで運んでいる学生の姿を見ることができる。この行事は、「紙の舟を川に流して神頼みをする」という、日本の文化に似通った要素をもっている不思議な行事であるような印象を受けた。
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その後に行われる伝統的なリバー・ラン(Riverrun)は、学生がお酒を飲むための口実であるといってもいい。各ハウスを回りながら、それぞれのハウスで出されるお酒を飲むのである。ゆえに、ハウジング・デイ前夜にハーバードの学生街を歩きまわると、数多くの学生がほろ酔い状態で歩き回っているという奇妙な光景を見ることができる。
発表がなされる当日は、朝から様子が違う。普段は寝坊するのが一般的なハーバード生だが、この日ばかりは、みな朝からおきて、部屋で部屋割りが発表されるのを待つ。この発表の方法がまた面白い。10人ほどのグループになった上級生らが、そのハウスに所属する後輩の部屋まで行き、その場で抽選で当たったハウスを発表してくれるのである。上級生らは、前夜から徹夜して飲んでいたりするため、大騒ぎで部屋のドアをノックしてくる。ハウスごとに異なるティーシャツを着て、大きなメガホンや旗を持ちながら、学校中を駆け回る上級生らのグループを見ることができ、まるでお祭りのような雰囲気である。

この行事は、上級生らの後輩に対する思いやりであると考えても良いのかもしれない。各ハウスには強いコミュニティーがあるため、上級生らは自分の所属するハウスに対して強いプライドをもっている。そのため、ハウジング・デイの数日前から、上級生が自分のハウスの「宣伝」をしたり、ほかのハウスの人と言い争いをしている姿を見かけることができる。
ハウジング・デイの昼食も、パーティーのような雰囲気だ。食堂に入るとすぐに、各ハウスの上級生らがテーブルに上ってここぞとばかりに騒いでいる。ハウジング・デイの夜も、各ハウスに新しく所属が決まった一年生とのパーティーが行われる。
このようにして、ハウジング・デイは終わり、一年生は自分の所属するハウスを知る。一日中お祭り騒ぎで、この日ばかりは授業に顔を出さない学生も多い。ハウジング・デイは、全寮制で不思議な歴史を持つハーバード大学だからこそ体験できるイベントのひとつなのだろう。
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◇ 2009年5月 ハーバードで使われる言葉
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◇ 2009年5月 ハーバードで使われる言葉
アメリカの大学生なら誰でも知っている言葉からハーバードでのみ通用する特殊用語まで、あらゆる言葉が存在する。ReadingPeriod、River-runなどこれまでにもいくつか紹介してきたが、今回は、その他の面白い言葉を紹介したい。
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Pre-game 通常、pre-game stretchといえば、スポーツ選手などが試合前に行うストレッチのことを指すが、大学でPre-gameという場合、パーティーの前に友達などで集って行われる飲み会のことを意味する。パーティーに行く場合、パーティーがはじまる一時間ほど前から、寮の部屋などに集まり、パーティーに行く前の「準備体操」をするのが一般的なようだ。
Concentration 大学の二年目に選択しなければならない「専攻」のこと。通常は、Majorというが、ハーバードではConcentrationという。副専攻のことを通常Minorというが、これはSecondary Concentrationとよばれている。
House 先月の記事で紹介したとおり、上級生の寄宿舎はHouseと呼ばれる。ちなみに、寄宿舎の管理人は、House Masterと呼ばれ、いかにも厳格な印象を与える名称だ。(一般にはDormと呼ばれる。)
Brain Break 各食堂で、夜10時ごろに食堂が開かれ、お菓子や飲み物などを楽しめる。ハーバードの食堂は、夕食が午後4:30から7:00過ぎまでしか食べられないなど、三食とも早めに終わることで名高く、夜食を食べなければ夜中空腹に耐えることになる。
Pre-frosh 来年度入学する一年生(Freshmen)のこと。通常、4月中の週末に、Pre-frosh Weekendが開催され、ハーバードに合格した高校生が、寮に泊まりながら学校見学をすることができる。大学に入学するか否かの返事は、5月はじめまでに提出すれば良いため、この週末に実際に学校を訪れて決める人も多い。この週末は、新入生と、その家族が訪れるため、ひときわ大学がにぎやかになる。まだ、大学は、この週末にあわせて、草花などの手入れをし、ちょうどこの週末に一番見栄えがよくなるように調整している、ともいわれる。
Finals Club 会員制の学生の集まりで、いくつか存在する。社交的な意味合いが強く、それなりに裕福でコネがないと招待されないとされる。ハーバード周辺には、Finals Clubが所有し、パーティーなどを開く建物が点在し、会員以外は入れない。伝統色が強く、アメリカの代々の政治家なども、この類のクラブに所属していることも稀ではない。
J-Term ハーバードの一年間は、ほかの学校に比べて試験期間や長期休暇の時期がずれていた。来年度より、アメリカのほかの大学に類似したスケジュールが導入されることになった結果、12月末に一学期目の期末試験が終わり、1月末に二学期目が始まるという予定になった。1月はほとんど授業がなく、冬休みが長くなったのである。この長めの冬休みを活用して、興味がある人だけが参加する短期間のセミナーなどが行われるのではないかと期待されていたため、この冬休みのことをJ-Termと呼ぶようになった。(残念ながら、不況で予算不足になったため、当面の間このような計画は行われないことになったそうだ。)
Comp ハーバードのクラブの中には、会員になるために、一定の条件を満たさないといけないクラブが存在する。新入生がクラブに参加するために、条件を満たそうとしていることを、Compingという。その代表例が、Harvard Crimsonという学生新聞社への参加に必要な条件である。新聞記事を執筆し、そのほか雑用なんかをこなす・・・条件を満たしたもののみが参加を許可されるのだという。
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◇ 2009年6月 ハーバードの学食メニュー(学生たちの食生活)
◇ 2009年7月 ハーバードの課外活動について
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◇ 2009年7月 ハーバードの課外活動について
ハーバードでの学校生活は、四つの要素から成り立っている。学生の本来の仕事である勉強、金曜日と土曜日の夜を中心に行われるパーティーなどでの娯楽、夜中に人間がすべき活動である睡眠、そして、課外活動である。今回は、その課外活動の様子について、紹介してみたいと思う。
ハーバードには無数の学生クラブがあるが、その活動内容は、スポーツから音楽からビジネス等々、多岐にわたる。活動の頻度に関していえば、日本の大学に存在するサークルのうち、かなり活動がゆるいようなものはハーバードには存在しない印象を受けた。とはいえ、活動の頻度は多様で、スポーツクラブはほぼ毎日活動しているところもあるし、週に一二回集まるようなクラブも存在する。
伝統があるクラブとして有名なのは、オーケストラや学内誌ハーバード・クリムゾンだろう。ハーバード・ラドクリフ・オーケストラは200年ほどの歴史があるとされているし、学内誌も1873年に創立されたといわれている。これらのクラブは、キャンパスでも圧倒的な存在感を誇り、人気のため入るための選考プロセスを経なければならない。
私が参加しているクラブは、どちらかといえばビジネス系のクラブが多い。起業クラブがそのひとつだが、このクラブでは、起業をした経験がある人と話す機会が得られたり、起業に興味がある人の活動を支えるようなことをしている。実際に起業をするのは難しいことであり、また、ハーバードにいる人全員と会うのも難しいことだが、このようなクラブを通して、学問領域や出身地を横断して、さまざまな経験のある人に会うことができるのである。
ほかにも、民族系のクラブ、各分野での出版物や学術雑誌を発行するようなクラブ、政治系のクラブ、ボランティア系のクラブ等々、ありとあらゆるクラブが存在する。アメリカではボランティア活動をする風習が広まっており、ボランティア系のクラブに入っている人はまったく珍しくない。たとえば、私も近所の赤十字社の教室で資格をとり、心肺蘇生法の教室の手伝いをしている。
日本の大学ではあまり耳にしない課外活動は、リサーチ(研究)である。興味のある研究をしている教授がいれば、その先生に直接メールをし、研究のお手伝いをやらせてもらえることがある。また、独自で研究をしたい場合も、その研究に賛同してくれる先生がいれば、学校から資金的な援助を受けられるという。最先端の生命科学の研究や、ビジネススクールでのリサーチに、学部生が積極的に参加できるのも、大規模な総合研究大学ならではの特徴だろう。
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◇ 2009年8月 イベントレポート「ハーバード大学在校生が語る海外トップスクールの魅力と留学の意義」
◇ 2009年9月 ハーバード生の夏休みの過ごし方
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◇ 2009年9月 ハーバード生の夏休みの過ごし方
アメリカでの一年目を終え、多くの友人は自宅に帰宅し、三ヶ月あまりの夏休みを満喫している、しかし、周りの様子を見ていると、単純に休暇として過ごすよりは、学習を補うような体験を織り込んでいる人が多い。今回はハーバード生の夏休みの過ごし方について書いてみたいと思う。
そもそも、アメリカの大学の夏休みは長いため、三回ある夏休みに何をやったのか、ということは履歴書を作成するとき、つまり、企業に就職するときに重要なのだ。将来の就職を考えても、夏休みに有意義な活動をすることが求められているのである。一年目は、まだ卒業が迫っていないため、その活動の内容も多義に渡るようだ。
日本においては、そもそも学生がインターンをやると言う考えが比較的新しく、企業側もインターンの受け入れ方をはっきりと規定できていないことも多いようだ。しかし、アメリカにおいては、学生インターンの受け入れは、企業の社会的責任を果たすという意味合いもあるらしく、企業活動に直接貢献できないとしても、あらゆる学年の学生を受け入れているのだと思う。三年生にもなれば、就職を考え、本格的なインターンシップに励む人も多いが、昨今の就職難が逆風となり、今年は一年生でインターンをしている人が平年よりも少ないという。
私の友人の一人は、南米のある国で、現地の小さなクリニックの手伝いをしにいった。自らが現地のお水を飲んで腹を壊し、逆に医者のお世話になってしまったようだが、将来的に医者を目指している彼にとっては、現地での経験は貴重なものであったのだろう。ほかの友人のなかには、政治家の選挙活動の手伝いをしたり、学生主体の学生会議の運営に携わったりしている人もいる。
いずれにしろ、学生の時の時間は限られており、皆限られた時間を最大限に活用しようという意識が強いようだ。夏休みの過ごし方は、その前年の九月ごろから考えはじめている人も少なからずいる。まだ今年の夏休みが終わったばかりだとはいえ、私も、少しずつ来年の夏のことを考え始めなければならないのかもしれない。
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◇ 2009年10月 ボストン観光
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◇ 2009年10月 ボストン観光
九月はじめに、ハーバードの学年度がはじまった。それから一ヶ月。うれしいことに、年度がはじまってから、日本の友達が二度遊びに来てくれた。二度、ハーバード・ボストン案内をする機会があったので、そのときの様子を紹介したい。
キャンパス内で、彼らがもっとも関心をもってくれたのは、いうまでもなくAnnenberg
Hallだろう。現在は一年生用の食堂として利用されている建物だが、中はまるでハリーポッターの食堂のようなつくりになっている。外壁はレンガ造りで、いくつものステンドガラスの窓が並んでいる。
キャンパス内には、複数の博物館があり、一部は日本のガイドブックにも紹介されているようだ。ちなみに、学生が行っている無料のキャンパスツアーもある。
友人らと、ボストン市内の観光もした。ニューヨークと比べれと、華やかさにかけるが、その分、のどかな都市環境が我々日本人には魅力的なのだと思う。街の中心部には、アメリカでもかなり早い時期に作られたボストン・コモンズがある。比較的暖かいこの時期には、街にでれば、ありとあらゆるところでお祭りや大道芸をやっており、人で賑わっている。私がボストンに行った際には、アーツ・フェスティバルが港沿いの公園で開催されていたり、面白いトークを交えた観客参加型の大道芸が行われていた。友人らも一日のボストン観光を終えて、満足した様子だった。
ボストン市内の名所といえば、ボストン茶会事件をはじめとする歴史上の事件の舞台となった建築物の数々だろう。アメリカ独立運動の発端となった都市でもあるため、あらゆるところに歴史上の偉人の銅像や、関連した展示がある。ほかにも、ボストンの近代美術館には、多くの観光客が足を運ぶようだ。
さらに、学生の観光客にとって、ボストンのいいところは、ニューヨークをはじめとする東海岸の都市が比較的近いと言うことだ。ニューヨークまではバスで四時間かかるものの、片道わずか20ドルほどしかかからない。私の友人らも、ニューヨークで数日間滞在してから、日本に帰国したようだ。
日本からボストンへの直行便がないため、ボストンへのアクセスがいいとは必ずしも言い難い。とはいえ、ほかのアメリカの都市とは違った、独特の良さがあることと今回体感した。アメリカといえば、まずハワイやニューヨークといったメジャーな観光地を思い浮かべがちだが、一度足を伸ばしてみてはいかがだろうか。
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◇ 2009年11月 ハーバードの授業 -CS50-
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◇ 2009年11月 ハーバードの授業 -CS50-
今学期私がとっている授業の中で、もっとも楽しませてもらっているものを紹介したいと思う。
CS50は、コンピュータサイエンスを専攻として考えている人や、この類のことに興味のある人が、プログラミングを通して、コンピュータの動き方やアルゴリズムについて学べる授業である。初心者から上級者まで参加できるよう、多くの工夫がされており、ハーバードの授業の中でも、学生の面倒見がもっとも良い類の授業だと思う。
まず、サポート体制がかなり徹底していることは非常に評価できる。Malan教授は、レクチャーの進め方がうまく、講義中も笑いが絶えない。授業は録画され、講義の内容を要約したノートがアップロードされ、あとで参照できるようになっている。さらに、毎日、学部生のティーチングフェロー(TF)によるオフィスアワーがあり、質問しにいけるほか、ネット上でTFとチャットができたり、授業専用の掲示板に質問を投稿し、レスポンスを得ることもできる。
宿題は、週に一回提出するプロブレムセット(Problem Set)が中心である。毎週簡単なソフトを組み立てる、という内容だ。面白い課題としては、スペルチェッカー(与えられた文章の英単語の綴りが正しいかを判断するソフト)を作成し、その早さをクラスメートと競う、というものが印象に残っている。
ハーバードのコンピュータサイエンス入門の授業、ということで、企業からのサポートも手厚い。授業の最終課題として、各自、自分の身の回りの役に立つようなソフトを作成するのだが、企業によっては、ソフトウェアを開発するための携帯電話端末を無料で配布したり、技術的な紹介をする講演会を開催したりするという。
これだけ短期間で、幅広くコンピューターサイエンスの基礎をカバーできるのは、このサポート体制と、一般的な座学とは異なる授業形式によるところが大きいだろう。コンピュータサイエンスという、単なる技術(スキル)だと思われるものを、学問としてうまく体系立てている点も評価できる。
ちなみに、授業の内容は録画されており、宿題もすべてオンラインベースである。授業の内容は、一般の人もアクセスできるということだ。ぜひ検索してみてほしい。
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◇ 2009年12月 ハーバードの合格発表
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◇ 2009年12月 ハーバードの合格発表
アメリカでは、12月が大学への出願の締め切りであることが多い。思い返してみると、私も二年前の12月、大学への出願の準備に追われていた。
ハーバードをはじめ、多くのアメリカの大学の出願は、ほぼすべての過程が電子化されており、驚くべきことに、入学するまでキャンパスを実際に訪れる必要は一切無いのだ。アメリカにおいては、合格発表の時でさえ、日本のように、受験番号が掲示板に張り出され、自分の受験番号を探して・・・という作業がないのだ。驚くことに、電子化された出願プロセスと同様に、合格発表も電子化されており、残念なまでに淡泊なイベントなのである。
合格発表の当日、合格すると、「Congratulations」からはじめるメールを受け取り、自分が合格したことを知る。一方で、不合格になると、「今年の出願者は例年以上に多彩な人々が集まり、誰を合格させるのか、非常に迷った。致し方なくあなたを不合格にせざるを得なかった。」といった趣旨のメールを受け取ることになる。
正式な合格発表の書類は、後日自宅に宅急便で届く。合格していると厚い封筒が届くので、ここでも合格したことを実感する人が多いという。入学に関する資料や、ファイナンシャル・エイド(奨学金)のもらえる金額について書かれた書類のほかに、学校によってはその学校のTシャツやグッズがもらえることもある。アメリカでは、一人の学生が複数校に合格することもよくあるため、合格発表以降は、学生が大学を選ぶ側に立つことになり、大学側がアピールする番になるのだ。大学によっては、合格者の地元に住んでいる卒業生や在校生から電話やメールが届くほか、入学審査官自らが書いた手書きの手紙が自宅に届くなど、強烈なラブコールをしてくるケースもある。
ところで、合格発表における日米の違いは、その形式の違いにとどまらず、受験生の考え方そのものの違いにも垣間見ることができる。日本の大学においては、大学側がなぜその受験生を不合格にしたのか、説明する責任があり、成績開示(入試において、各科目で何点とったのか、合格まで何点足りなかったのかを大学に照会する制度)が存在するのに対し、アメリカの大学にはそのようなものは存在しない。もともと合格の基準が曖昧であるため、説明しづらいということもあげられるが、一方で、大学に出願する学生が、「合格するのは、大学側がその年の出願者を総合的に見て、必要だと思われた人材である」という意識を持っており、合格するか否かはあくまで大学側が決めるものであるという考えが浸透しているからなのかもしれない。
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◇ 2010年1月 アメリカの学生の学習面における日常
◇ 2010年2月 ハーバードの「学習事情」
◇ 2010年3月 ハーバードにまつわる「ウェブサイト」
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◇ 2010年3月 ハーバードにまつわる「ウェブサイト」
1月・2月と、二回連続で勉学に関する投稿をしてしまったので、今回大学生活を身近に感じてもらえるようなウェブサイトをいくつか紹介したいと思う。
大学生活の概要をつかむのに役に立つページ
The Harvard Crimson
ハーバードの学内誌。全米最古の学生新聞で、学生運営のビジネスでもある。過去に名誉毀損などで問題になりそうになったため、万が一に備え、顧問弁護士もいるという。大学公式の広報誌HarvardGazetteと比べて、より学生生活に関連する記事が多く掲載されているのが特徴だ。食堂などでCrimsonの印刷板を入手することができ、朝食を食べながら学生新聞を読む人も多い。
College Prowler
大学生活に関する学生の評価など掲載されているウェブサイト。ハーバードの寮生活事情に関するページ(http://collegeprowler.com/harvard-university/campus-housing/)は特に面白く、各ハウスなどの設備なども紹介されている。
Course Catalog
ハーバードで受けられる授業の一覧。学部生が通常使っているものとは若干異なるものの、授業によってはシラバスや課題などがインターネットで公開されており、外部からもアクセスできるようになっている。
Harvard Libraries
ハーバードにある図書館の一覧。学部生が徹夜で勉強することで有名な「24時間営業」の図書館はLamontだが、ほかにも、大小90カ所の図書館がある。
キャンパスで開催されるイベントを知るためのページ
IOP Events & Meetings
Institute of Politicsで行われる予定の講演会一覧。IOPは、政治家や活動家と学生との繋がりを提供する場として、勉強会や講演会、リサーチの機会などを提供している大学の機関である。特にJohnF. Kennedy Jr. Forumは定評があり、著名人が来て講演するだけでなく、その人に直接質問をする時間が必ず設けられることが特徴だろう。
IWCFIC Event Calendar
Weatherhead Centerで行われる予定の講演会一覧。WCは、大学の国際情勢に関する研究を行う機関である。こちらでも世界中からのスピーカーを招き、講演会などが催される。毎週火曜日には、Program on U.S.-Japan Relations Seminarが開催される。
ハーバード生の「内輪ネタ」を紹介するページ
Harvard FML
アメリカの学生に人気のウェブサイト、FML(http://www.fmylife.com/)のハーバード版。FMLとは「F*ck my life」の頭文字を取ったもので、何か失敗したり残念な気持ちになったりしたときに言う流行り言葉の一種である。ほかの学生が投稿した失敗談などを読んで、他人の失敗を哀れんだり、おもしろがったりするのが趣旨のようだ。
i saw you harvard
こちらは、CS50のFinal projectとして作成されたウェブサイトだが、Harvard FMLと同様に学生の間での人気が保っている。こちらは、キャンパス内でちらった見かけた人や、気になった人へ密かにメッセージを投稿できるサイトだ。
On Harvard Time
学内のテレビ局HUTVが制作しているコメディ番組。アメリカでは、日本のようなバラエティ番組や、漫才やコントをベースにしたお笑い番組は存在せず、NBCのSaturday
Night Liveをはじめとしたコメディが人気を博している。On Harvard Timeは、ハーバードでの出来事を、インタビューなどを交えておもしろおかしく紹介している、ハーバード版のコメディ。こちらも、かなり内輪ネタが多い。
そのほかのページ
HUDS Menu
ハーバードの学食で提供されるメニュー。大学生が食べている食事を知るのに参考にされたい。このページから「Bag Lunch(袋詰めのお昼ご飯)」を頼むこともでき、忙しいときに重宝する。
IMDb - Legally Blonde
あまり記事の趣旨とは関係ないが、ハーバードを舞台にした映画を紹介しておこう。こちらは、彼氏に振られたブロンド女性が、彼氏を見返すために、ハーバード法科大学院に向けて勉強をする、というストーリー。邦題『キューティー・ブロンド』(なお、Legally Blondeは、ハーバードで撮影されていない。)
IMDb - Love Story
「Love means never having to say you're sorry」の台詞で有名な、言わずと知れた不朽の名作(?)。こちらもハーバードを舞台にした映画で、実際にキャンパス内で撮影された。ハーバードがまだ男女別学であったころの様子が描写されており、映画の中で使われている赤い電話機は、現在も学生寮の各部屋に置かれている電話機に酷似している。
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※ 2010年4月以降のトピックは未定です。
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