IELTS とイギリス英語 — by 土橋健一郎

皆さん、こんにちは。TOEFL/IELTS講師の土橋です。今日はIELTSに登場するイギリス英語の表現についてお話ししたいと思います。

皆さんもご存知の通り、IELTSはケンブリッジ大学英語検定機構 (Cambridge English Language Assessment) などによって運営されている試験です。イギリス発祥の試験ですから、そこで扱われる英語はイギリス英語が中心となります。アメリカ英語が中心のTOEFLとは大きく異なりますね。

とりわけIELTSリスニング・テストではブリティッシュ・アクセントで会話や講義が語られることが多く、これに慣れていない受験者は、最初は戸惑いを覚えるでしょう。TOEFLからIELTSに乗り換える際は注意が必要です。

アクセントだけでなく、イギリス英語特有の表現も、リスニング・テストには盛り込まれています。その代表的なものが「fancy」です。

「fancy」という単語は名詞、形容詞としても使う事が出来ますが、イギリス英語では動詞として使われることが多いようです。実際、IELTS リスニング・テストでは動詞として登場することがほとんどです。

意味としては「~が欲しい」となります。「want」と同じですね。用法は「fancy 名詞」もしくは「fancy 動詞-ing」の形になります。以下の例を見てみましょう。

What do you fancy doing, Alex?
「アレックス、君は何がしたい?」
I’m too tired for the walking tour, but I don’t fancy the cruise, either.
「ウォーキング・ツアー(徒歩による小旅行)をするには疲れすぎているけど、クルーズにも行きたくないなぁ。」

このような表現は、IELTSリスニング・テストの会話問題ではよく用いられます。上記は非常にシンプルな例ですが、リスニング中に突然このようなやり取りが出てきたら、「fancy」の意味を知らない人は驚いてしまいますね。

このようなイギリス英語の例は他にもたくさんあります。機会があれば、このブログでも紹介していきたいと思います。