GMAT Online(自宅受験)永続化が受験者にもたらすメリット・デメリット

【追記】本記事は、2021年4月7日までの GMAT Online に関するものです。2021年4月以降は、GMAT Onlineと会場受験の科目や試験時間は同じになります。

コロナ禍のための暫定措置として実施されていたGMAT Online(自宅受験)ですが、2021年1月からは終了期限が廃止され、無期限で実施されることになりました。

今後はGMAT受験者に会場試験とオンライン試験という2つの選択肢が与えられることになります。

そこで今回は、自宅受験に焦点を当てて会場試験との違い、メリット、デメリット等を紹介したいと思います。

まず、会場受験と自宅受験の主な違いは、次の表の通りです。(2021年1月現在)

<GMAT Online(自宅受験)のメリット>

1. AWA(作文)がない

会場試験には、1つの主張に対して30分で批評するAnalytical Writing Assessment (AWA)という作文がありますが、自宅受験にはAWAがありません。その分、試験時間も短くなり、また、MBA出願審査では会場試験も自宅受験も平等に審査されることになっていますので、AWAが得意でない受験者にとっては有利です。

2. 試験時間が約30分短い

AWAがなく休憩も5分間1回だけなので、試験全体の時間が会場試験と比較して30分以上、短くなっています。

3. 早朝4時台から深夜23時台までの予約枠

試験会場までの交通時間が節約できるだけでなく、試験時間も早朝から深夜まで予約枠があるため、平日でもスケジュール調整が容易です。

4. スコア送付は何校でも無料

会場試験では受験前に5校まで無料で選択することになりますが、自宅受験では試験後にスコアが送られてきた後で、どのスクールにスコアを送付するかを決めることができます。無料で送付できるスクールの数が無制限である点も会場試験との大きな違いです。

5. 会場試験とは独立したスコア・レポート

自宅受験と会場試験とは、それぞれ独立したスコア・レポートになっています。

たとえば、仮に自宅受験で低いスコアになり記録に残ってしまった場合でも、会場試験で高得点を取ってスクールに送付した際に、自宅受験の不本意なスコアはスクールに送付されないことになります。

6. 自分で用意したホワイトボードを使える

会場試験では、既に用意されてあるプラスチックボード5枚と水性ペン2本を使用することになりますが、自宅受験では、自分でホワイトボード(30×50cm以内)、水性ペン(2本まで)、イレイサー(1個まで)を準備することになります。

指定されたサイズ内でしたら、自分で使いやすいものを自由に入手して使用することができます。

<GMAT Online(自宅受験)のデメリット>

1. 休憩時間が短い

会場試験では8分の休憩が2回ありますが、自宅受験では5分間の休憩が1回のみです。ただ、会場試験では試験会場に出入りする度にパスポート提示と静脈認証といった手続きがあり、5分程度で戻らないと休憩時間が切れて次の科目が自動的に始まってしまいますが、自宅受験では静脈認証等の手続きがないため、実質的な休憩時間の長さは自宅受験でも会場受験でもそれほど変わりはないと思います。

2. 一生に2回しか受験できない

会場受験は12か月間に5回受験できますが、自宅受験は一生に2回しか受験できないという厳しい制限があります。2回のチャンスを有意義に使うため、慎重に試験計画を立てておくことが重要です。

ちなみに、自宅受験の回数は「12か月間に5回」に合算されますので、たとえば自宅受験を12か月間に2回受けてしまうと、会場受験は残り3回ということになります。また、会場受験と自宅受験を合計して、GMATは生涯に8回までしか受験できません。

3. 受験科目の順序を選べない

会場試験では、3通りの試験科目順序を選択することができますが、自宅受験では常に Quantitative(数学)→Verbal(英語)→ IR(統合推理)の順序で受けることになります。

ただ、会場試験では Q→V→IRが最も人気がある順序でもあり、ほとんどの受験者にとって科目の順序が固定されている点が不利に作用することはほぼないように思います。

4. スコアの確認は受験後7日以内

会場試験では受験直後にスコアを見ることができますが、自宅受験では受験後7日以内にスコアを確認できるようになったことがメールで通知されます。

この点については、出願締め切りが切迫していない時期でしたら全く影響ありません。一方、出願書類にGMAT Onlineのスコアを記載する必要がある場合は、締め切りの7日前までに受験しておく方が安全です。

5. スコアのキャンセルができない

会場試験では、受験直後にスコアを確認してから「スクールにスコアを送付する」か「スコアをキャンセルする」かを選択できます。しかし自宅受験では受験後にスコアをキャンセルすることはできません。自宅受験のスコアは5年間データに残ることになります。

ただ、自宅受験の場合は会場試験とは異なり、スコアを確認してから送付するスクールを決めることができますので、実質的にそれほど不利になることはありません。スコアが低かった場合でも、スクールに送付しなければ良いだけなので問題ありません。

唯一、気になるケースとしては、1回目の自宅受験が低いスコアで2回目の自宅受験のスコアが高得点だった場合に、2回目の高得点だけをスクールに送付することはできず、1回目と2回目の両方のスコアがスクールに送られることになるという点です。ただ、その場合でも、2回目に十分なスコアを獲得していれば「1回目に低いスコアだったから、不合格です」ということになるケースは考えにくいです。

したがって、スコアをキャンセルできない点は、それほど考慮に入れる必要はないと思います。

6. ホワイトボード、水性ペン、イレイサーを自分で用意する必要がある

前述の通り、会場試験では、既に用意されてあるプラスチックボード5枚と水性ペン2本を使用することになりますが、自宅受験では、自分でホワイトボード(30×50cm以内)、水性ペン(2本まで)、イレイサー(1個まで)を準備することになります。

この点は、自分で好きなものを選択できるのでメリットにもなりえますが、たとえば、「明日、自宅で受験したい」というような場合、すぐに準備することは困難だと思います。

GMAT Onlineの受験可能性がある方は、「できるだけ早くオンライン受験を予約したい」という緊急の場合のためにオンラインショップ、ホームセンター、または百円ショップなどで、お気に入りのホワイトボード、水性ペン、イレイサーを準備しておかれると良いと思います。

7. 試験官が不慣れな場合がある

4月にGMAT Onlineが開始された当初は、試験官が不慣れであったり、人員不足だったりしたため、試験開始までに30分くらい待たされたり、試験中に余計な声かけをされたり、ルール以上の厳しい注意をされたりといったトラブルが多かったようです。

しかし最近は、オンライン受験の運営もスムーズになり、手際が悪い試験官に当たったというケースはほとんど耳にしなくなってきました。


以上、今回の記事はGMAT Onlineのメリットおよびデメリットの紹介でした。

オンライン試験が永続化することで、仮に一生に8回GMATを受験するとすれば、「2回をオンライン、6回を会場試験」という組み合わせも可能になり、もちろん「会場試験のみを8回受験する」という選択肢も依然として可能です。

自宅受験の恒久化は、受験者にとってメリットの方がはるかに大きいと言えるのではないでしょうか。

Executive AssessmentとGMATのスコア換算表

 

Executive Assessment (EA)とGMATとのスコア換算の目安がわかる対照表です。

GMAT Score EA Score
800 174
790 173
780 172
770 171
770 170
760 169
760 168
750 167
750 166
750 165
750 164
740 163
730 162
720 161
720 160
710 159
710 158
700 157
690 156
680 155
660 154
650 153
640 152
620 151
600 150
570 149
550 148
530 147
510 146
490 145
470 144
450 143
430 142
410 141
400 140
370 139
360 138
320 137
310 136
300 135
290 134
260 133
250 132
220 131
210 130
200 129
200 128
200 127
200 126

(※ percentileのみに基づいて作成した比較表です。実際の出願審査においては、EAとGMATのスコアやpercentileのいずれをどれだけ重視するかは各スクールの基準によって異なります。)

9/23以降はGMAT Online受験回数が会場試験と合算されます

アゴス・ジャパンGMAT講師の中山です。

2020年9月23日以降、GMAT Online(自宅受験)が2回受験できることになります。

ただし、9/23以降の受験分に関しては、GMAT Onlineと会場試験の受験回数が合算され、自宅受験の場合も「12カ月間に5回まで、一生に8回まで」という回数制限に追加されることになりました。

9/23以前に受験したGMAT Onlineは、会場試験とは合算されません。

スコアレポートについては、9/23以降も今まで同様、会場試験と自宅受験とは別々のレポートになります。

GMAT Online(自宅受験)が生涯2回受験可能になります

9月末以降、GMAT Online(自宅受験 GMAT)に2回目のチャンスが与えられることになりました。

これで生涯に受験できる GMAT の回数は、会場受験8回+自宅受験2回 = 合計10回ということになります。(追記: 2020/9/23 以降、オンライン試験と会場試験の受験回数の合計が8回までというルールに変更されました)

GMAT Online 再受験に関する詳細は後ほど公表されるとのことですが、おそらく、1回目と2回目の間隔を一定期間空けなければならない等の制限が加わるものと思われます。

いずれにしても、受験可能回数が増えてスコアを高める機会が増えることで、受験者にとっては嬉しいニュースですね。

GMAT Online(自宅受験) が12月31日まで延長されます

やはり予想通り、GMAT Onlineが延長されることになりました。

GMAT Online Exam

今回は一気に 2020年12月31日まで期間が延びるとのことです。

コロナウィルス の特別措置として実施されている GMAT Online ですが、もしかするとこのまま永続して会場受験と並行して選択できるようになる可能性も高くなってきたと思われます。

 

単語アプリで意味を簡単に表示できるようになりました

アゴス・ジャパンの中山です。

GMAT単語学習アプリ「単語帳 – GMAT®テスト」(旧「GMAT単語帳5000」)で、全単語の主な意味を簡単に表示できるようになりました。

国旗の下の地球の形をしているボタンを押すと意味を表示します。(もう一度押すと、単語に戻ります)

    

これまで、「単語や熟語の意味は1つだけではないので、用例も含めて辞書の隅々まで目を通して学習するのがベスト」という方針から、あえて意味を簡単に表示する機能は排除してきました。

しかし iOS 13 になってから iOS 内蔵辞書の起動に5〜6秒もかかるようになり、「平易な単語の意味をちょっと確認するのにも数秒ずつかかるのはあまりにも不便。単語の代表的な意味だけでもすぐに表示できるようにしてほしい」というご提案をいただき、もっともなご意見だと思い、機能追加することにしました。

アプリの自動アップグレードがオフになっている方は、ぜひ App Store から手動でアップグレードすることをお奨めします。

今回追加した機能で「日常レベル」や「準備レベル」の単語はスイスイ学習していき、「基礎レベル」「上級レベル」の重要な語彙に関しては、今まで通り画面をダブルタップして辞書でじっくり定義を一通り目を通して学習することをお奨めします。

GMAT Online(自宅受験)が 8/14 まで延長

7/17 までとされていた GMAT Online(自宅受験)が 8/14 まで延長されることになりました。

https://www.gmac.com/gmat-other-assessments/about-the-gmat-exam/gmat-online

GMAT Onineは会場受験とは違い一生に1回しかチャンスがないこともあり、AWAもなく自宅で理想的な受験環境を自分で作ってGMATを受験できる貴重な機会でもあります。

「まだ準備が十分でないけれど7月が期限なのでとりあえずGMAT Onlineを申し込んでおいた」という方は、一旦キャンセルして確実に実力をつけてから受験することをお奨めします。

GMAT 単語学習: 本 vs アプリ

アゴス・ジャパンの中山です。

「GMAT単語学習を本格的に開始したいのですが、本とアプリのどちらを使うべきか迷っています。どちらが学習効果が高いでしょうか?」という質問を受けましたので、以下、「GMAT重要単熟語」と「GMAT Test 単語帳」のそれぞれの特長について、比較したいと思います。

<「GMAT重要単熟語」の利点>
・1つ1つの単語や熟語に対して、著者&編集者が厳選した定義のみが掲載されている
・重要単語には例文や憶え方のコツ、類義語や反意語等の関連事項が掲載されている
・実際にアメリカ人が発音した音声ファイルが付属している
・数学単語に図がある
・Reading 分野別単語集に、RCトピックについての簡単な解説がある
・暗記用の赤シートが付属
・Kindle版なら、ノートPCやiPad、Android端末など、いろいろなデバイスで参照可能

<「単語帳 – GMAT Test」の利点>
・収録語数が本よりも多い(本:3989  <  アプリ:5000以上)
・ほとんどの単語について、iOS内蔵辞書の詳しい定義や用例を参照できる(より深い語彙力の養成が可能)
・スマホは本よりコンパクトで常に携帯しているので、場所を問わず勉強しやすい
・一通り学習した後、未記憶単語のみをリスト化して、一気にまとめて復習できる
・アプリに予め収録されていない単語も、辞書で意味を調べたりリストに追加したりすることができる(My List 機能)

以上を総合的に検討しますと、机の上やパソコン上などで本格的に単語学習したい場合は「GMAT重要単熟語」、外出先などの小刻みな隙き間時間を利用するには「単語帳 – GMAT Test」という使い分けがベストなのではないでしょうか。

ちなみに、本の単語を全部憶えれば V. 45 以上、アプリの単語を全部憶えれば V. 51 を取るのに十分な語彙力になることを意図して作成してあります。

本でしたら Level B まで90%以上と Level C の半分くらい、アプリでしたら基礎レベルまでと上級レベルの20%くらいを憶えていれば十分に V. 40 以上を取るレベルの語彙力になります。

自宅受験 GMAT Online で「実物」ホワイトボードが選択可能になりました

自宅で受験する GMAT Online では、今まで筆記用具の使用は許可されず、画面上のオンライン・ホワイトボードを使用しなくてはいけなかったのですが、2020年6月11日以降の予約から、実物ホワイトボードが選択可能になりました。

Whiteboard Options for the GMAT™ Online Exam

今まで通りオンラインホワイトボードも使用可能ですが、自分で用意した30×50cm以下のホワイトボード、マーカー、イレイサーも使用できることになります。(mba.comの説明に「配送時間も考慮して申し込むように」とあったので、公式のセットが自宅に送られるのかと思っていましたが、自分で購入する場合の配送時間のことだったようです)

GMAT Onlineのスコアは会場受験のスコアレポートには記載されず、AWAがないので時間も短く、かつ自宅で受験できることで、会場受験よりも緊張感やプレッシャーが大きく緩和されるというメリットがあります。

今回のポリシー変更により、GMAT Onlineが不評だった唯一の原因であるオンライン・ホワイトボードを使わなくて済むようになったことで、GMAT Onlineを受験するメリットがさらに高まることになりました。

それにしても、、、6/10以前にGMAT Onlineを受けて、オンライン・ホワイトボードが原因でスコアが低くなってしまった受験者は、今回の変更には大いに不公平感を抱くのではないかと思います。

GMAT Online の受験チャンスは1回だけですが、「特例として6/10以前に受けた方だけ、追加受験料を払えばもう1回チャンスを与えられる」ということになったりしそうな予感がします。

GMAT Onlineが 7/17 まで延長されます

当初は 6/16 までの臨時措置として実施予定だった GMAT Online が 7/17 まで継続されることが公表されました。

https://www.mba.com/exams/gmat-online

やはり予想通り、という感じですが、私の予測ではコロナ収束後もしばらくの間は続くのではないかと思います。

現時点では、悪名高き Online Whiteboard がそのまま維持されるようですが、こちらもそろそろ改善されるのではないかと期待したいです。