GMAT学習体験談: 640→610→590→700→710

昨年度、多くのトップ校に合格された方からGMAT学習体験談を頂きましたので、ご紹介します。(公開のご承諾をいただいています)

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ご無沙汰しております。

MBAの結果が出まして、今年からMITに進学する事になりました。GMATでは本当にお世話になりました。

今後の(誰かの)参考にもなるかと思い、勉強方法、感じた事等をまとめてみました。

 

1.点数の推移

640=>610=>590=>700=>710(どれもMath50です)

 

23回目までの点数の不調の理由

1度目は自分の実力を試したかったというのが本音です(680ぐらいは取れたらいいな程度でした)。2回目の受験は、激務で30連勤という睡眠不足・体調不良の中受けてしまったというのが反省でした。Mathを受けている際には半分寝ながら解いてしまうぐらい限界でした。3回目の受験は満を持して挑みました。が、結果は前回をも下回る結果となってしまい、相当精神的にも追い詰められたのを今でも覚えています。

 

34回目に挑むにあたって

まず、中山先生に何をすべきかというのを相談させていただき、結果として、全ての正答率を高めないといけないという結論に至りました。その後、二か月半改めて基礎固めを行い、無事4回目で目標としていた最低点を取ることができました。当日は、慎重に行き過ぎたが故に、最後のRCすべてとCRを二問程度飛ばしてしまいましたが、結果としては満足いく点数でした。実際に実力アップは感じられ、今までのテストの中で一番手ごたえがありました。

 

4. 勉強法

主に3回目と4回目の差にフォーカスする形で記載させていただきます。

①正答率に対する意識

一番の違いは正答率に対する意識の差だと思います。元々はプレップをやっているとあまり正答率が芳しくなくても点数が出てしまう傾向にあるのに気づきました(最初の問題でたまたま自分が回答できる問題が続くと点数が自分の実力値以上に高騰する)。そこで、700を安定的に取れる正答率を逆算した結果、30/41ということが分かったので、11問しか間違えない(RCの最後の問題を捨てていたので、実質は7問)ということを再認識したのが大きかったです。それまでは漠然と解いてましたが、正答率を意識することで、自分の間違えられる問題量がわかり、一問一問を丁寧に解く癖が付いた様に感じました。また、それをブレイクダウンすると、SC:12/15CR:10/12RC:8/14(ランダムクリックを含むので、実際は7/10)というのが目標になりました。初見の問題パッケージをいくつか解きましたが、最終的には、30-34のレンジに入っていたので、イメージ感(目標)としては悪くないと思います。Prepの点数をあてにしてしまうと肝心の正答率に目がいかなくなるのでよくないと思います。レンジとしては、

SC:10-13/15=>もう少し実力を上げたかったですが、自分の限界と悟りました。

CR:10-12/12=>逆にすべての問題を解けることがあるので、ここは満点を狙いに行きました。

RC:7-12/14=>相当なブレがありましたが、苦手な文章が出るとだいぶ落ち込みました。文章は読めなくても問題は解けることがあったので、あきらめないことが重要かと思います。

 

②各セクションごとの取り組み

SC

一番時間を割きました。3回目~4回目の途中で相当なブレイクスルーがありました。それは、SCは分かりやすいものが正解になるということを理解してからです(あたりまえですが、言葉にするとそういう感覚です)。

元々、受動態は能動態より正解になりやすいや、動詞>名詞>動名詞をただただ覚えていただけなので、その知識を使いきれておりませんでした。例えば、受動態で正解にはなりづらい例としては、The man was killed by him.He killed the man.だったらもちろん能動態のほうが正解になりやすいですが、主体をあえて明示しない場合では(しいていうならSomeoneが主語になる様な文章では)、そこに曖昧さは生じないので(Someoneなので)、正解になるよね。という様な論理的な理解ができたことで相当正答率がアップしました。また、沢山問題を解き、質問することで、自分が文法として理解できていないことがわかり、それを潰すことでも正答率は向上しました。また、一番重要なことは、今までのAGOSの問題をすべて理屈付けて解けるようになるということでした(各選択肢が何故落ちるかというのを全て理屈付けて説明できる様になる)。

ですので、AGOSの問題、OG等を解いて全ての選択肢の切り方がわかり、他の問題を通じて苦手な文法・問題がないかを精査し、80%の正答率を確保する。ということが重要なのだと今は思っております。

 

CR

これは、1回目~2回目の間にブレイクスルーがありました。沢山問題を解く中でどれが正解になりやすいか(文中の結論を否定しているものはダメで、Assumptionは何かという事にほぼすべての問題は立脚している。Strengthen問題等も)というのを理解できたのが大きかったです。そのあとは、安定して80%程度は解けたと思います。

 

RC

人それぞれだと思いますが、僕は文章を読んでいる際にしっかりしたメモを取り、問題はそのメモと記憶だけで解きました。選択肢で聞かれている場所の近くにほとんど答えはあるので、聞かれている場所とメモで近いところを見比べてその選択肢を探すイメージです。

 

③時間配分

時間配分としては、

30問までは、12分ペースで(つまり、30問終わった段階で60分経過しており、残りは15分)ときました。5問おきに自分のペースはどうなのかというのを意識しながら時間調整をしました。

よく言われる、最初の問題にすごい時間をかけるというのはしませんでした。

正答率を上げようとした場合、正解だと自信の持てた最初らへんの問題に時間を使うという事の意味があまりわからなかったからです。逆に、わかる問題や自信がある問題は早く解き、難しい問題や長い問題には相当の時間をさい て、自信をもって答えを選べるまで悩みました。(SCは三問しか間違えられないので、 難しいから/時間がないからエイヤで解くにはリスクと考えました。)この時間配分も正答率を気にしてからこのような形にしましたが、僕にはぴった りでした。

本当に色々とありがとうございました!

 

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30日連続勤務(!)という激務の日々の中、深夜に帰宅後にGMATの勉強をして毎日、睡眠3~4時間という中で集中力を維持されていたのがたいへん印象的でした。

2連続で700点以上を出すというのは、相当に安定した実力がないとできないものです。

今回頂いた体験談の中で、単にGMATルールを暗記していただけの時はスコアがなかなか上がらなかったものの、1つ1つのルールの根拠を心から納得できた時点でブレイクスルーが起きた、というお話しは非常に印象的です。

膨大な努力を経た後、試験の本質を肌で感じ取れた時に、英語力・GMAT知識・テストスキルなどの総合力が劇的に向上するものなのかもしれません。