LL.M.出願用CV作成に向けた取り組みについて

AGOSでは毎月LLM留学準備セミナーを開催しており、経歴書 (以下CV)やエッセイ(Personal Statement)、推薦状の役割から出願スケジュールの策定を中心に解説しています。本日は、入学審査官が最初に目を通すと言われるCVについて説明します。

CVは i) 学業実績、 ii) 職務経験実績、iii) 職場外での活動実績(例:プロボノ活動)から構成されており、出願者はこれらの関連情報を1-2枚にまとめます。LL.M.出願者は自らの専門性、出願するプログラムの特定分野に合致させたCVを作成しなければなりません。例えば、出願先のLL.M.プログラムで知的財産法について深く学ぶことを目的としてかかげる場合は、その分野に関連した項目をアピールするために、大学から現在へいたるまでの経験を表現していきましょう。

フォーマット:各校の指定はありませんが、i) 文字の大きさ、ii) フォント, iii) 太字、iv) イタリック体などを適切に活用し、読みやすいCVを作成します。『見やすい』=『入学審査官へのアピール度向上』と捉えてください。

内容:
学業実績欄では、i)ゼミでの活動、ii)卒業論文の執筆、iii)奨学金、iv)成績に対する表彰歴, v)学内での活動(ディベート大会、模擬裁判、法律相談サークル活動)など、法学分野とのつながりを持つ内容を記載してください。また、学部時代の情報のみならず、法科大学院(該当者のみ)、そして司法研修所(該当者のみ)在学時の活動も記載します。

例)ゼミでの活動
Seminars: selected as 1 of 15 members by academic performance, for two-year Civil Law Seminar (2016), and Corporate Law Seminar (2017)

職務実績欄では、これまでに関わった案件全てをリストアップするのではなく、LL.M.プログラム入学後に希望する専門分野と関わりある分野の実績を述べてください。そして、そうした案件への貢献度をアピールするためにも、具体的な行動を表す動作動詞(Action Verb/Power Verb)を用いること、さらに可能な限り成果を数値化しましょう。

例)職務実績
Leading 5 member team to draft and review complaints, answers, interrogatories and motions; conducted and supervised discovery, including interviews with key witnesses in English and Japanese;established guidelines for document review (January 2023 to present)
Reviewed and confirmed client compliance with regulations; supervised redrafting of compliance guidelines for Sweedish client with a team of 3 junior paralegals (December 2022)

その他の経験としては、研修の講師、大学/ロースクールでの教鞭経験、執筆活動、学会での発表、所属する弁護士会で開催される勉強会の委員、または出版物に寄稿した場合はその旨も記載しましょう。また、プロボノ活動に対する取り組みを通じてリーダーシップ、コミュニケーション力をアピールすることも可能です。これらの活動から、各校のコミュニティーにどのような付加価値を与えることができるかを評価されます。

LLM留学準備セミナーへの参加のお勧め
上記CV以外にもLLM出願のコツを分かりやすく解説します

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Eiki Satori