【MBA在校生レポート】Harvard在校生に聞いたコロナ渦での留学生活

新型コロナウィルスの影響により、HBS学校生活も大きく変わることとなりました。その状況をお伝えできればと思います。

授業への影響、学校の対応状況

<春学期>
3月の春休み以降、全ての授業がOnlineでのライブ授業となりました。また、5月に実施される予定であったFGIと呼ばれる発展途上国でのコンサルティングプロジェクトもキャンセルとなりました。オンラインに移行したため、93から94人にも及ぶRequired curriculumのクラスメイトと直接的に顔を合わせることは少なくなったことは少々残念でした。

一方で、HBSはオンラインであっても対面の授業に極力変わらないよう、様々なアプローチで学生をサポートしています。HBSは、ケースメソッド形式を取り入れており、また成績も相対評価であることから、学生は授業中にディスカッションを高める発言をすることが求められております。学生の間ではオンラインに移行することによる発言点への影響を不安視する意見も聞かれましたが、HBS側は①相対評価の最下位評価の縮小、②Zoomの機能を最大限に利用した授業の展開(手を挙げる機能、ブレイクアウトルーム、Pollによる投票機能)、③その他自国に帰国に帰国した学生や子持ちの学生に対する授業内外でのサポートを実施し、結果的には授業の質が維持された印象があります。

個人的には、ファイナンスなどの科目は、自身で作成したモデルを参考にしながら授業に臨めるため、授業への理解が大きく飛躍した印象があります。一方で、リーダーシップ関連などのソフトスキル養成の科目は、学生間の発言に対する情熱が伝わりづらく、臨場感に欠けた印象がありました。

<秋学期>
HBSの場合、秋学期に学校に戻るか、または1年~数年間、学校に戻ることを遅らせることができるDefer制度を導入しております。実際のところ、9割以上の学生が学習を継続する予定ですが、一部の学生はライブ授業やその他HBSのネットワーキングの側面を重要視し、Deferの選択するようです。
HBSはハイブリッド方式の授業を選択しており、オンラインとハイブリッドクラス(ライブ+オンラインが交互)の選択をすることとなります(2年生)。

インターン
私の周囲では、ファイナンス関連のインターンで一部キャンセルが出たと聞いておりますが、大手の企業の選考には特段影響がない印象です。それはコロナの影響が出始めたのが3月ごろであり、大方の大手企業の選考が終了していたことが背景にあると思います。コンサルティングファームなどでは、インターン自体が選択式となったほか、無条件にフルタイムのオファーを付与する動きもありました。

今感じていること&メッセージ
コロナウィルスによる影響やそれに関連した米国政府による様々な規制など、若干ネガティブな情報もみられましたが、夫々のビジネススクール毎に様々な対策を継続しながら留学生の環境を整えようとしております。

HBSについては、学校側の学生とのコミュニケーションの取り方を拝見する中で、危機状況下でどの様に組織を前に進めていくのかを目の当たりにしました。このような状況下だからこそ、私たち留学生はただ待っているだけではなく、進んでリーダーシップを取る必要がありますし、それが求められているのだと感じました。コロナ前のような学業や課外活動に忙しい日々が懐かしまれますが、ポストコロナの生活様式に適応しながら、より深い人間関係を構築していきたいと思っております。

秋学期の様子

春学期の様子

Chizuko Okada