GMAT Enhanced Score Report が改善されました — by 中山道生

アゴス・ジャパンGMAT講師の中山です。最近本試験を受験された方は既にご存知かもしれませんが、GMAT試験の科目ごとのパフォーマンスを詳細に報告してくれる有料オプションである Enhanced Score Report (ESR) の内容が、さらに詳しくなりました。

以下の URL でサンプルの ESR を見ることができます。

https://scores.gmac.com/gmat-esr/7051D34C-21D0-420C-9B5B-F1613E8A3799?

ページの上部の「Integrated Reasonig (IR)」や「Verbal」といったタブをクリックすると、各科目のレポートを参照することができます。

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今回のアップデートでの最大の改善点は、各科目4分の1毎の正解率や時間配分がどうだったかを知ることができるようになったことです。

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たとえば、Verbal では、「最初の約10問での正解率・時間配分と、最後の約10問では正解率や時間配分が大きく異なっていた」などといったパフォーマンス・データが一目でわかります。

Verbal では SC, CR, RC 各科目ごとの比較、Quantitative では DS, PS の比較と Arithmetic, Algebra/Geometry の比較として成績をパーセンタイル(自分よりも下位に約何%の受験者がいるか)で表示されます。

本試験で手ごたえがよかったはずなのに意外にスコアが低かったというような場合などに、どの科目が悪かったのか、あるいは時間配分はどうだったか等を分析するツールとして、さらに有用なツールになりました。

価格は $24.95 です。

以下のページから ESR を購入することができます。

http://www.mba.com/global/store/store-catalog/gmat-preparation/gmat-enhanced-score-report.aspx

ESR を購入後、mba.com の My Account にログインして、メニューの My GMAT & Scores をクリックし、 レポートを表示したい試験の隣の Enter ESR Code をクリックして購入したコードを入力すると、Enhanced Score Report を見ることができます。

不本意なスコアだったためにキャンセルした試験の ESR を参照することもできますので、ぜひ反省材料としてご活用ください。

リーディング基礎力養成法~スラッシュ読み — by 米田王丈

皆さん、こんにちは。TOEFL・Pre-TOEFL/IELTS担当講師の米田です。

TOEFLやIELTSのようなアカデミックな文章の読解力を計る試験では、語彙力・文法力はもちろん大事なのですが、『意味を的確に掴みながら文を素早く読む力』も大変重要です。

そんなことは言われなくても分かってる!はずですが、やってみるとなかなか難しいもので、「分からない単語に出くわして思考が止まってしまう」(⇒“レインボーカーソル状態”と個人的に呼んでいます)とか、「何度も前の文に戻って確認してしまう」などといった悩みを抱える方は多いようです。

そんなお悩み解決に役立ち、『英語の語順にしたがって、前から読み進める』ための練習法が“スラッシュ読み”です。例えば・・・

Banana plants are a major cash crop because of the worldwide popularity of their nutritious and versatile fruits.

という文をきれいな日本語で一気に意味を取ろうとして、「バナナは、栄養価が高く用途が広い果実の世界的な人気のために、主な換金作物だ」と頭の中で訳して読むとしたら、視点は後ろから戻り訳をする形になり、読むスピードはかなり落ちてしまいます。

あくまでも翻訳をしているわけではなく、設問への解答に必要な情報を掬い取るために読んでいるのですから、以下のようにスラッシュを入れて、その順番で素早く理解していきます。

Banana plants are / a major cash crop / because of the worldwide popularity / of their nutritious / and versatile fruits.//

バナナは/ 主な換金作物だ/ 世界的な人気のために/ その栄養価の高い/ そして用途が広い果実の//   ・・・こんな風に頭の中で処理します。

仮に“versatile”という単語の意味が分からなかったとしても、「〇〇な果実」として良い意味で時間をかけず適当に処理して先に進みます。紙ベースで学習しているときは実際にスラッシュを書き込み、初めのうちはそのカタマリを日本語に訳して解釈してもOKです。練習を経てスラッシュを入れる範囲を長くしていき、いちいち日本語にせずにイメージ化できるようになるはずです。徐々に英語をそのまま英語で理解できるようになるはずですし、PCモニターに向かって行うiBT試験においても素早くPassageの意味を取れるようになります。

是非実践してみてください!

IELTS とイギリス英語 — by 土橋健一郎

皆さん、こんにちは。TOEFL/IELTS講師の土橋です。今日はIELTSに登場するイギリス英語の表現についてお話ししたいと思います。

皆さんもご存知の通り、IELTSはケンブリッジ大学英語検定機構 (Cambridge English Language Assessment) などによって運営されている試験です。イギリス発祥の試験ですから、そこで扱われる英語はイギリス英語が中心となります。アメリカ英語が中心のTOEFLとは大きく異なりますね。

とりわけIELTSリスニング・テストではブリティッシュ・アクセントで会話や講義が語られることが多く、これに慣れていない受験者は、最初は戸惑いを覚えるでしょう。TOEFLからIELTSに乗り換える際は注意が必要です。

アクセントだけでなく、イギリス英語特有の表現も、リスニング・テストには盛り込まれています。その代表的なものが「fancy」です。

「fancy」という単語は名詞、形容詞としても使う事が出来ますが、イギリス英語では動詞として使われることが多いようです。実際、IELTS リスニング・テストでは動詞として登場することがほとんどです。

意味としては「~が欲しい」となります。「want」と同じですね。用法は「fancy 名詞」もしくは「fancy 動詞-ing」の形になります。以下の例を見てみましょう。

What do you fancy doing, Alex?
「アレックス、君は何がしたい?」
I’m too tired for the walking tour, but I don’t fancy the cruise, either.
「ウォーキング・ツアー(徒歩による小旅行)をするには疲れすぎているけど、クルーズにも行きたくないなぁ。」

このような表現は、IELTSリスニング・テストの会話問題ではよく用いられます。上記は非常にシンプルな例ですが、リスニング中に突然このようなやり取りが出てきたら、「fancy」の意味を知らない人は驚いてしまいますね。

このようなイギリス英語の例は他にもたくさんあります。機会があれば、このブログでも紹介していきたいと思います。