今年、複数のトップ校に合格された方から、ESR 付きの非常に詳細なGMAT学習体験談および受験結果の自己分析をいただきましたので、ご紹介します。(公開のご承諾をいただいています)
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<スコア>
1回目(8月19日):610点(V28,Q45,IR8,AWA5)
2回目(9月9日):660点(V34,Q47,IR8,AWA4.5)
3回目(11月5日):640点(V29,Q48,IR7,AWAキャンセル)
4回目(11月25日):710点(V36,Q49,IR5,AWA5)⇒出願スコア
<1度目の受験前>
2018年4月から土日のコースで中山先生のVerbalの授業を受講開始しました。真剣にMBA対策を始めたのもこの時期です。同時にQuant、IR、AWAのクラスもAGOSで受講し、GMATの全体感を把握することが出来ました。
私費留学の為、出願できる奨学金は全て出願していたこともあり5月~8月はほとんど奨学金のエッセーに時間と労力を費やしていました。その為、土日はAGOSでGMATの勉強をしていましたが、自習する時間はありませんでした。
一方で、2017年末頃から、毎日かかさず朝30分・夜30分は単語の勉強に充てていました。単語は本で対策する方が多いですが、私は個人的に本やカバンを持ち歩くのが好きではないので、気軽にどこでも隙間時間で勉強出来る携帯アプリを活用しました。iKnow及び中山先生のGMAT英単語アプリは重宝しました。3,000単語は暗記したと思います。海外経験が長いこともありTOEFLは特に対策せずに108点を出すことが出来ましたが、初回の103点から出願スコアの108点まで上がったのは、慣れだけでなく英単語の暗記による部分が大きいと思います。
数学は得意ではなく、最初の受験では45点、最終的に49点まで上がりましたが、Verbalと同じくらい対策に時間を割いてしまいました。Quantは不得意でも対策すればPrepで安定して49-50点は出せるようになるので、苦手な方はVerbalと並行してどれだけ時間をうまく割けるかだと思います。
<1度目受験>
あわよくば1st Roundでの出願を狙っていた為、8月末に奨学金に出願し終わってすぐ、1週間程度みっちりVerbalとQuantを対策して1度目のGMATを受験しました。年5回までという制限がある中、無駄打ちはよくないというアドバイスも頂きましたが、まずは自分の実力がどの程度なのかを図る上でも、躊躇せずにまずは一度受けてみる判断をしました。
結果、610点(V28,Q45)と惨敗。早速ESRを購入し、分析を試みました。
SCの正答率は非常に高く、CRは悪くなかったものの、RCが大きく足を引っ張っていました。
また、最も大事とされる最初の方のパート(FIRST)の正答率が5割と非常に低い正答率でした。SECONDのパートでは正答率が9割近かったのですが、難しい問題を数問落としてしまったことで、THIRD,LASTのパートでもスコアが上がりませんでした。
1度目の受験で得た教訓は「FIRSTパート(最初の10数問)」と「難問」の重要さでした。また、この際、中山先生に個人カウンセリングをお願いし、私の分析が正しいかどうかに加え、2度目の受験に向けた対策をご相談させて頂きました。
カウンセリングでは、中山先生が選んだ問題を目の前で解き、私の得手・不得手を把握した上で、各問題に費やした時間からも私の課題を読み解き、細かく指摘して下さり有難う御座いました。特に「単語力と読解力はあるものの、CRとRCは、焦ってしまった際に問題文と解答の選択肢を表面的にしか読んでおらず、深い部分まで読み取れていない。問題文と選択肢の内容を焦らずに集中して読んで意図を汲み取ればスコアは上がる」というアドバイスは、自分では認識していなかった部分で目に鱗でした。
カウンセリング後、2週間後の2度目の受験に向け、AGOSのテキスト(Strategy, Practice A&B)を繰り返し使用してSCは難易度が高い問題を解き続けました。克服が必要であったCRとRCは先生のアドバイスに従い、多くの問題を解きました(AGOSだけでなく、オフィシャルガイドやインターネットで共有されている問題も非常に役に立ちました)。感覚としてはRCに半分以上の時間を費やしました。
<2度目受験>
1st Round出願の為にはこの回で700点超えを出す必要があったものの、660点(V34,Q47)。しかし確実に実力が身についていることが確認できた為それほど落ち込みませんでした。再度、ESRを購入しました。
1度目の受験とは全く異なる結果に驚きましたが、前回の受験の失敗を見事に克服していて安心しました。
CRは壊滅的でしたがRCに関しては非常に高い正答率で、先生のアドバイスがかなり効きました。
FIRST Partは正答率100%という結果でした。難易度が急上昇したSECOND Partでは正答率3割と低い結果でしたが、それほどスコアは下がらず、THIRD Partでそれなりの正答率を出して着地したというイメージです。SECOND、LASTでこれだけ低い正答率であるにも関わらず34点を出せるということは、やはりそれだけFIRST Partで正答率を上げることが重要であるということかと思います。
1st Round出願は諦め、気晴らしに10月に米国のトップスクールをキャンパスビジットし、その後はCRに重きを置きつつ、前回と同様の対策を進めました。また、2度目の受験では最後に時間がかなり足りなくなってしまったため、Prepの有料パッケージを購入し、各問題一度ずつ模擬試験を実施しました。
また、3度目の試験は11月頭、4度目は11月に予約していたこともあり、これを落としてしまうと今年中の出願が危ぶまれる為、空き時間を100%GMATのみに割くようにしました。CRはAGOSのテキストで答えを覚えてしまうほど対策してしまった為、RCと同様、インターネット上にある問題を解くと共に、隙間時間が1分でもあればGMAT Toolkitというスマホアプリで対策しました。平日は朝6時起床で8時半まで勉強、夜は19時から24時まで勉強という毎日でした。しかしQuantが一向に伸びないため、Quantにはその半分以上の時間を割いており、Verbalには中々完全に集中出来ていませんでした(Quantは最後の最後まで足を引っ張りました)。
<3度目受験>
Prepでは安定して700点前後が出るようになったところで3度目の受験でした。本番中、Class of 2021に出願するには後がなくなってきたことで緊張してしまい、最初の方のパートで焦りながら解答を選んで進めてしまっていたことを実感しつつも解き終え、結果640点(V29,Q48)。Quantはなんとか目を当てられるスコアになってきたものの、Verbalは初回受験と変わらないスコアを出してさすがに落ち込みました。当然ESRを購入しました。
CR,RC,SCと初めてそれなりにバランスの良い結果となったものの、案の定FIRST Partでの正答率が50%と、初回の受験と同じ過ちを繰り返してしまいました。SECOND, THIRDで取り戻すべく9割~10割の正答率を出したものの出題難度(スコア)へのインパクトは少なく、また、最後は6問ほどランダムクリックとなってしまい、結果29点でした。
各セクションで実力が付いたことは実感できた為、あとは時間配分とプレッシャーへの慣れであると考え、4度目の受験に向けては単語・読解力・SCの知識ではなく、ひたすら模擬試験を行うことにしました。
オフィシャルPREPに加え、ManhattanのPREPも購入(ManhattanではVerbalパートのみ繰り返し実施)し、全てを使い切りました。
すると、高得点が出るのはやはりFIRST Partで10割、SECOND Partで7-8割の正答率が出たときであり、THIRD,LAST Partでどんなに正答率が下がってもVerbalで高得点(40点前後)を出すことが出来ることがわかりました。GMAT本番の時間配分は人それぞれですが、私は「FIRST Partには時間をかけすぎと思うほどかけ、答えを絞った後にも再度10~20秒かけて他の選択肢をもう一度読み直す」「SECONDで難易度が高い問題が出たら3分を超えても何としても正解する」ことで、THIRDとLASTの正答率を下げることとなったとしても、FIRST, SECONDパートの正答率を上げることを戦略としました。
結果、模擬試験では安定して750±20点が出るようになり、自信を持って4度目の受験に臨みました。
<4度目受験>
本番中、FIRST,SECOND Partだけで時間の2/3程度を使いましたが明らかに問題の難度が高くなっており、手ごたえがある状態でスコアを見たら710点(V36,Q49)。PREPではVerbal40点前後を出せていたこともあり、また、本番も同様の手ごたえはあったものの36点と期待よりは下回りましたが、取り合えず出願スコアを手に入れました。嬉しさよりも安心感の方が強かったです。記念にESRを購入。
各セクションの正答率だけ見るとパッとしませんが、その次のグラフを見て頂けるとわかる通り、作戦通りFIRSTでは88%正解、難易度が急激に上がったSECONDでも9割正解することが出来ました。RCの正答率が低いのは、後半に問題文を丸々一つランダムクリックしたからだと思います。
半分を解き終えた時点で時間が1/3しか残っていなかったこともあり、THIRDでは難問を落としてしまいましたが、出題難度はそれほど大きく下がることなく、LAST Partでも正答率は4割と低いですが最終的に36点に着地しました。序盤・難問の重要性がこれほどハッキリとわかるESRは中々珍しいのではと思います。
<結論>
CRとRCは読解力が全てだと思います。読解力は単語力を身に着けた上で、確りと内容を理解するようにする癖をつけたらスコアが上がりました。中山先生から頂いたアドバイスは本当に有難かったです。GMATで700点を超えるためには最低でもTOEFLの難しい単語及びGMAT対策に必要な単語合計で3,000単語は覚える必要があると思います。私は携帯アプリの学習を習慣づけて乗り越えました(一気に量を詰め込むようにはせず、2017年末から1年間弱、隙間時間で一日30-60分間の勉強を継続しました)。CRに関しては未だに答えに納得のいかない問題もありますが、GMATの傾向を掴むしかないのではと思います。私は最後まで掴みきれませんでした。
SCに関してはAGOS以外の塾も通いましたが、基礎と小手先の技術を身に着けた上でひたすら問題を解く以外に方法はないと思います。やはり本番の問題は過去の問題と似た傾向の問題が大半を占めます(一部カバーしきれていない問題もありましたが)。私は、SC用のノートを作り、問題を間違えた際に、その傾向を纏め、試験前に読み直していましたがこれは試験前に頭を活性化させるのに非常に役に立ちました。
各セクションの対策をしっかりと行って実力を身に着けた上で、最後に非常に重要になるのは「時間配分の感覚と慣れ」だと思います。中山先生も授業で何度も繰り返して仰っていましたが、序盤の正答率を上げることは本当に重要です。ペーパーテストとは異なり、CATを用いたGMATは非常に癖があるので、私は4度目の受験の前に何度も何度も模擬試験を行い、高得点が出る時間配分を身に染み込ませました。
また、テキストやインターネットで調べてもわからない問題が出た際、中山先生にメールで質問させて頂きましたが、すぐに返答を頂くことが出来て有難かったです。答えて頂いた内容がそのまま本番に出題されたこともありました。AGOS受講生の皆さまは、答えに納得がいかない問題を見つけた際や、勉強・対策方法に悩んだ際にはメールやカウンセリングで中山先生に相談頂くことをお勧め致します。本当に有難う御座いました。
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ESR を存分に活用して1回1回の試験戦略やパフォーマンスの成否を具体的に分析し、次の試験に役立てることで着実に目標スコアを達成された典型的な成功例と言えると思います。
語彙力・読解力が高いレベルに達しているにも関わらず、試験中に少しだけ急いで解いてしまうと全科目を通じてやや粗い読み方・解き方になってしまうという方は多いです。そのような場合は、この方のように模擬試験や ESR で納得のいく時間配分や試験戦略を研究し、どこで100%本来の解答力を発揮すべきかを確認しておくことでベスト・パフォーマンスを発揮できるものだと思います。
※ 体験談の中の「カウンセリング」は、「GMAT Verbal Tutor」のことを指しています。