アゴス・ジャパンGMAT講師の中山です。
「GMATはどの順番で受けたらいいですか?」という質問をよく受けるので、以下に一般的な回答を書いておきたいと思います。
2017年から、GMATは以下の3つから好きな受験順序を選択できるようになりました。
「順序1」がおすすめなタイプ
「順序1」は、1997年にGMATがコンピュータ化されて以来2017年まで20年間続いた伝統的な受験順序です。2017年以前に受験した人は100%この順序で受験していました。
3つの順序を選択できるようになった現在、「順序1」は最も人気がない受験順序になってしまい、おそらくこの順序で受験する人は10%以内くらいだろうと思われます。(現在では、ほとんどの方が重要科目であるVerbalかMathを最初に受験する「順序2」または「順序3」を選んでいるようです。)
「順序1」は、本試験会場で極度に緊張してしまいがちな、いわゆる「スロー・スターター」に向いているのではないでしょうか。
比較的重要度が低いAWA, IRを最初に取り組んで少しずつ緊張をほぐし、脳を活性化させてから、メインの科目であるMathとVerbalに進むことができます。
試験の最後に難関であるVerbalが来ることでスタミナ切れが心配になることがこの順番の最大の欠点ですが、「疲労感よりも緊張感の方が心配」という方には、おすすめできる受験順序です。
また、スタミナ切れが心配な方は、GMATでは休憩時間中にロッカーにしまっておいた栄養ドリンクなどを補給することもできます。
「順序2」がおすすめなタイプ
「順序2」は、以下のような方に向いているのではないでしょうか。
・数学があまり得意でないため、最初に数学でミスをした場合に動揺してしまう可能性がある
・試験中のスタミナ切れが激しいため、疲れていないうちに難関のVerbalを片付けておきたい
・数学が超得意で、「GMATはVerbalだけが勝負」(Verbal以外の科目は消化試合的に解いても高得点を出せる自信がある)という受験者。
「順序3」がおすすめなタイプ
おそらく、最も人気があるのがこの「順序3」ではないでしょうか。(とはいえ、「順序2:順序3=4 : 6 or 3 : 7」くらいかもしれません。)
ほとんどの日本人受験者は数学で高得点を狙うことから、
1. まずは得意のMathで頭脳を活性化させる。
2. エンジンがかかったところで勝負どころの Verbal に挑む。
3. 残りの2科目は、最悪の場合Verbalで燃え尽きてスタミナが切れてもそれほど支障はない。
というイメージです。
緊張感とスタミナ不足との両方のリスク管理のバランスが最適というのも、この順序の人気の理由かもしれません。
以上はあくまで一般論であり、私自身の個人的な見解でもあります。
公式模擬試験を使って何度かいくつかの受験順序を試して、ご自分にとって最適な受験順序を事前に十分に探究したうえで出した結論こそ、「最もおすすめの受験順序」ということになると思います。