今年、Harvard Business School に合格された方から受験体験記を頂きましたので、ご紹介します。
(公開のご承諾をいただいています)
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1回目 (2018.06.18) :620 (V 27/Q 49/IR 4/AWA unknown) ⇒ キャンセル
2回目 (2018.10.09) :690 (V 32/Q 50/IR 7/AWA unknown) ⇒ キャンセル
3回目 (2018.10.28) :620 (V 28/Q 47/IR 7/AWA unknown) ⇒ キャンセル
4回目 (2018.11.18) :640 (V 30/Q 48/IR 5/AWA unknown) ⇒ キャンセル
5回目 (2019.06.09) :720 (V 38/Q 49/IR 7/AWA 5.5) ⇒ 出願スコア
上記の通り、私はGMATのスコアメイクに約1年間を要しました。4回目のスコアが出た後、当年度の出願を断念し、翌年度の1st Round出願へ切り替えるというプロセスを辿りました。スランプに陥っていた私は、4回目の受験後、藁にもすがる思いで「GMAT Verbal 35点突破プライベートレッスン」にて中山先生のご指導を仰ぎました。そこから半年間、腰を据えて徹底的に基礎からVerbalの復習を行ない、5回目の受験でようやく目標を達成することができました。少し長くて恐縮ですが、以下の自身の反省と、最後の半年で見出した自分なりの勉強法が、受験生の皆さまの一助になりましたら幸いです。
< 各セクションの勉強法:Quant >
1. 高難易度問題に日頃からチャレンジ
マスアカやOfficial Guide等で基礎力を固め、Practice Examでも50-51点が安定して出る状態になってから初回を受験しましたが、本番の点数は49点。本番の難易度の高さに愕然としました。以降は巷で高難易度とされる問題集でCATテストを繰り返し、日々コテンパンに打ちのめされながら(30点台や20点台後半はザラ)、本番でもくじけないメンタリティと、難問が続いてもペースを崩さず31問やり抜くタイムマネジメント力を養いました。
2. 間違えた問題の反復演習
間違えた問題はノートに書き出し、「なぜ間違えたのか」「次に同様の問題が出たときに2分半以内に回答するにはどうしたらよいか」を手書きで徹底的に分析しました。定期的にそのノートの問題を解き直し、時間内に回答できるようになるまで反復しました。この勉強法は弱点の克服だけでなく、自身の得意・不得意の理解にも役立ちました。そのおかげで、得意問題で勝負し、不得意問題は潔く回答して先に進むといった、冷静に問題を取捨選択する実践的な姿勢を身に着けることに繋がりました。
< 各セクションの勉強法:Verbal >
1. 英文に心から興味を持って読む
RC/CR/SCいずれのパートも苦労しましたが、最も苦手意識が強かったのはRCです。RC攻略法は身に着けていると自負していたにも関わらず、点数が安定せず暗中模索状態でした。中山先生に自身の弱点と改善法をご指導頂き、「どのように正答を導き出すか」ではなく、「どのように英文を読むか」ということに集中して練習を重ねたところ、RCだけでなくCRでも点数が安定するようになりました。驚くべきことに、私にとっては正答を導き出すことを戦略的に考えるのではなく、「どんなに面白いことが書いてあるのだろうか」と心から興味を持って読解に臨むメンタリティが点数UPへの最大の攻略法だったようです。
2. 正解した問題も徹底的に復習する
点数が低迷していた頃は、なんとなく正解できた問題に対し「なぜ正解だったのか」を問わず、一貫しない思考でその場しのぎの解答を繰り返していました。この為、身に着けるべき基礎知識の定着がまばらになり、Verbalの点数安定に苦しんだと反省しています。当初は「毎日何問」とノルマを設定して勉強していた結果、数をこなすことが目標化し、質より量を重視してしまっていたことも、上記のような勉強に陥っていた要因だったのではないかと感じます。
後半の勉強では、1パート1日1-2問という日すらあるほど、徹底して量より質にこだわり、自身の正解・不正解に関係なく、少しでも疑問に思ったことはその場でとことん究明する姿勢を貫きました。その為、自力で解決が難しい多くの場面で、中山先生に大変お世話になりました。数は少なくても各パート毎日欠かさず問題に触れるようにし、解答の感触をキープしていたことも大切だったと感じています。
< 本番の攻略法 >
1. タイムマネジメント
4回目の受験までは深入りする癖が治らず、難易度の高い問題で時間を浪費したことが後半の焦りの要因となっていました。結果、後半に難易度の低い問題を落としたり、時間切れになる等の失敗を繰り返していました。5回目の受験では、時間内に全設問に触れる為に3分以内で解けそうに無いものに対して深入りせず、「はい、次~」とランダムクリックして先に進むことを大切にしました。結果、後半も一問一問丁寧に向き合う事ができ、正解すべき設問を確実に取れたことが重要だったと痛感しています。
2. 適度な開き直りの精神
どんなに上手く行かなくても途中で諦めたり、逆に焦って空回りしたりせず、目の前の問題に淡々と取り組むメンタリティが成功に繋がりました。いつもQuant → Verbal → IR → AWA の順に受験していたのですが、5回目の受験の際、冒頭のQuantが大変難しく、分からない問題が10問、ランダムクリックが5問と危機的状態でした。「しくじったかな…」とも思いましたが、半ば開き直って淡々とVerbalを解くことにより、Quantから続いたタイムマネジメントのリズムを維持し、練習通りのパフォーマンスを発揮できたように思います。4回目までの私は、Quantの失敗を引きずってVerbalの集中力を欠いたり、RCの文章が頭に入ってこないなど、負のスパイラルに陥っていたと思います。適度に開き直り、前だけを見て、落ち着いて目の前の問題に取り組むのみ、です。
< スコアメイク期間の振り返り >
TOEFLから数えれば約2年という、大変長いスコアメイク期間を過ごしてしまいました。短期決戦を目指して鼻息荒く勉強を開始した自分が懐かしいです(笑)。昔から試験が得意ではなく、トップスクールの合格者の中でも決して点数が高い方ではありませんが、時間が掛かっても結果にこだわって受験を続けてよかったと心から感じています。正直、「GMATのテクニックを身に着けてこの先何の役に立つのだろう」と思うことさえありました。ですが、その過程を乗り越えた「自信」や、その過程で得た「自分自身への理解 (自分のダメなところ、思考の癖、マインドコントロール方法など)」は、一生モノの学びだったと感じています。
中山先生にはラスト半年、最も辛いところで根気強く背中を押して頂き、細やかにご指導頂きましたことを心から感謝しております。AGOSのアドバイザーの皆さまにも、長い受験期間を通して大変お世話になりました。最後に、受験生の皆さまが、今は苦しくても最後に一生モノの成果を掴み取れるような、充実した受験生活を過ごされることを切に願っています。