IELTS Listeningの語数制限 ― by 土橋

IELTS Listeningの空欄補充問題には、解答に対する語数制限が設けられています。例えば問題文に以下のような指示があった場合、解答として何単語まで書いてよいか、分かりますか?

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Complete the notes below.
Write NO MORE THAN TWO WORDS for each answer.
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この場合、各設問に「二単語以内」で答える必要があります。言い換えれば、それぞれの設問に対して「一単語」もしくは「二単語」で解答するということですね。

IELTS初学者の中には、この“NO MORE THAN TWO WORDS”という表現に、一瞬戸惑われる方もいらっしゃるかもしれません。ちなみに、英和辞典で意味を調べると、“no more than ~”は「(数量が)~しかない、たった、わずか」といった定義が出てきます。

さて、上記のような指示があった場合、その制限語数(この場合は二単語以内)を超えて解答すると誤答扱いになります。

例えば、ある問題の正解が“leather boots”(革のブーツ)だったとしましょう。これを“boots made of leather”と書くと不正解です。どちらの表現も意味するものは同じですが、後者は語数制限違反となります。

せっかく正しい内容を聞き取っているのに、誤答扱いとなっては悔しいですね。空欄補充問題では、語数制限を必ず確認しましょう。

Writingセクション攻略のために(その1):日本語で思いついたことを整理し直す — by 米田

TOEFLにしてもIELTSにしても、高スコア獲得のためには作文力即ちWriting力を高めなければいけませんよね。高得点につながるWriting力には幾つもの要素があります。語彙力や文法力、説得力のある論理展開、IELTSであれば図表の正確な解釈(Task1)、TOEFLであれば高精度なListening理解力(Integrated Task)などなど・・・。
両方の試験でWritingセクションを教えていると、異なる部分も勿論ありますが、根底にある、地力を成す力は同じなんだな〜と感じさせられますし、求められる技能の普遍性を痛感します。

さて、お題を与えられて考えて、「こういうことを書こう」と頭に思い描き、タイピングをし始める、または鉛筆を走らせます。そうして自分で書いたものを添削してもらった経験がある方ならよく分かる通り、頭の中で考えた時には全く違和感のなかった文でも、それをネイティブグレーダー的な視点で見ると不自然な英語、説明不足な英文だったりすることがよくあります。

その原因はどこにあるんだろう?・・・と考えてみると、一つは我々が頭の中で思いつく日本語の文がある意味高度で、また端折るのがデフォルトになっていることに気付かされます。日本語ってそういう意味では抽象的で動詞がメイン、対して英語はより具体的かつ説明的であり、名詞がメインと言えるかもしれません。

「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった。」・・・とまで抽象的(かつ詩的で美しい)な和文は流石に考えないかもしれませんが、「都会に住んでいるとなかなか緑に接する機会がない」といった文、違和感なく思いつきます。

でもこれを自然な英文にするとなると、なかなか難しいかもしれません。そういう時に役立つのが、敢えて“説明調”に“和文和訳”する、という考え方です。勿論実力を上げるにつれて、英語でイメージして書いていくことを目指しますが、その前段階として、です。先程の文で言うと、

「都会に住んでいるとなかなか緑に接する機会がない」
→和文和訳:「都会にはあまり緑がないので、都会で緑を見ることはとても難しい」
It is very difficult to see green places because there aren’t many in the city.

趣は損なわれるかもしれませんが、一旦“和文和訳”を経由すると、自然な英語にしやすくなります。因みに上記の元々の和文をGoogle翻訳にかけると・・・。是非確認してみて下さい。

IELTS Reading & Listeningの「大文字 or 小文字」問題 ― by 土橋

「IELTS ReadingとListeningの空欄補充問題は、解答内容やスペルが正しくても、すべて小文字で書くと不正解になりますか?」

先日実施したIELTSのセミナーで、参加者のお一人からいただいたご質問です。セミナーで扱ったListening問題の一つに人名を書き取るものがあり、正解の「Angela」を「angela」と書いたのだそうです。

解答内容も綴りも正しいのですが、これは不正解なのでしょうか?

このご質問に対する答えは、「IELTS ReadingとListeningの空欄補充問題では、解答内容とスペルに誤りがなければ、すべて大文字もしくは小文字で書いても正解となります」です。つまり、ある問題の答えが「Angela」だったとして、以下はすべて正解です。

・Angela
・ANGELA
・angela

このように、すべて大文字もしくは小文字で解答しても、採点に影響はないわけです。答えが人名や地名などの固有名詞であっても、これは同じです。

当校では授業初日にお伝えする内容の一つですが、IELTS初学者の中にはご存知ない方も多いかもしれません。これからIELTSを初めて受験される方は、心に留めておきましょう。

英単語学習法(その3):派生語と共に覚える! — by 加藤

これまでの記事で、私がお勧めしている英単語学習法は以下であると述べてきました:

(1)例文や用例の中で覚える (→ 連語や語のニュアンスも身に付く)
(2)強勢の位置と正しい発音を意識しながら、例文や用例を口ずさんで覚える
(3)分かる場合は語源の理解と共に覚える
(4)分かる場合は派生語と共に覚える

今回は、上記の(4)に光を当てます。

たとえば、『TOEFLテストボキャブラリー+例文3900』 (アゴス 岡田&松園著/The Japan Times社刊)のp.189に、80点突破レベルの単語として、次の項目が載っています:

「endure:(動)耐える、持ちこたえる  (名)endurance:忍耐、持続」

これだけでも、endureという動詞を、その名詞形のenduranceと一緒に覚えられて、一挙両得ですね。ですが、さらにできる方は、辞書でendureを引いてみましょう。その前後に次のような派生語が見つかるはずです:

endurable:(形)耐えられる、がまんできる
enduring:(形)忍耐強い(patient);持続する(permanent)

これらもすべてまとめて覚えてしまいましょう。endureという単語を糸口に、その3つの派生語も一緒に覚えられて、一石二鳥ならぬ「一石四鳥」です!
私の辞書には、たまたまenduringの同義語として、上記のようにpatientとpermanentも載っているので、これらも一緒に覚えると、なんと「一石六鳥」です!!

私は常日頃から、「辞書は引くものではなく、読むものである」と言っています。ある英単語の意味を調べたらすぐにとじてしまうのではなく、せっかく労力をかけて開いた辞書(電子辞書やネット辞書の場合は、検索した語句)は、そう簡単にはとじません。その語が持つ意味を隅から隅まで確認し、特に知らなかった意味についてはその例文を確認し、口ずさんで覚えます。さらにその派生語(名詞(簡単な例では、energy)の場合は、その動詞形(energize)、形容詞形(energetic)、副詞形(energetically)など)も一緒に覚えるようにします。

このようにして、貪欲に英語の語彙力増強に励んでみてはいかがでしょうか。語彙力が飛躍的に向上します!

英単語学習法(その2):語源で覚える!– by 加藤

前回の私の記事で、お勧めしている英単語学習法は以下の様に述べました:

(1)例文や用例の中で覚える (→ 連語や語のニュアンスも身に付く)
(2)強勢の位置と正しい発音を意識しながら、例文や用例を口ずさんで覚える
(3)分かる場合は語源の理解と共に覚える
(4)分かる場合は派生語と共に覚える

今回は、上記の特に(3)に光を当ててみます。
覚えようとする英単語の語源が一部でも分かれば、その単語を覚えやすく、また、忘れにくくなります。

まずは、前回も例に出した「synthesize:(動)合成する、統合する」で考えてみます。
実は、接頭辞のsyn-やsym-は、con-やco-と同じく「(2つ以上のものが)共に、同時に、一緒に」という意味を表すのです。この接頭辞を含む他の単語には、次のようなものがあります:

synchronize:(動)同時に発生する、同時性をもつ
synonym:(名)同義語、同意語
symmetry:(名)左右対称
sympathy:(名)同情、共感

これらはすべて、「2つ以上ものが一緒になる」イメージを含みますよね。
話はもどりますが、よって、synthesizeは「2つ以上のものを合成させる」イメージで覚えやすくなります。

ちなみに、皆さんの中には、シンセサイザー(synthesizer)という楽器をご存じの方もいらっしゃると思います。電子的に音響を合成する装置のことですね。

どちらにしても、英単語を覚える、そして、その意味を思い出すには、「手がかり」や「糸口」が多いに越したことはありません。ぜひ、上記に述べた方法で、英語の語彙力増強を図ってください!

「リーディング・スコアの伸び悩み」の原因とは?– by 柳澤洋美

生徒さんから、「一通り単語集の暗記はしました。英文法も復習しました。でも、TOEFLでReadingが20点(あるいはIELTSでバンド6.5)から伸び悩んでいます」…というご相談を受けます。

原因の一つとして「複雑な構文」に弱い…というのがあります。比較的簡単な英文は難なく訳せても、少し複雑な文章の意味を取るのに時間がかかってしまうのです。そして、実はそこに限って設問になっています(汗)。
これは「自分の知っているパターンの構文」が出てくれば、す~っと読めるのですが、「知らない」構文パターンが出てくると、その文章の単語が全部わかっていても理解不可能になります。

これを克服するには、「自分の知っているパターン構文」を増やしてしていくことが大切です。

たとえば
It was the news that made me happy. をどう訳しますか?


答「私をハッピーにしたのはその知らせだった。」
「it is ~ that …」の強調構文をパッと見抜けますか? it wasとthatを取ると、The news made me happy. という英文ができます。これが強調構文の見分け方です。訳すときは「(that以下)なのは、(it was以下)だ。」です。

では、このような難易度の高い構文パターンの知識をどのように増やしていけばいいのでしょうか? 

それは過去問公式問題集に出てくる文章をしっかりと読めるようにすることです。長文問題を解いてみて、ミスしたところがあったら、本文中に解答の書いてあるところを探します。そして、その場所(文章)をしっかりと訳してみましょう。その文の型(SVOC)を捉えて、分析する…そうすることで「自分の知っている構文パターン」がどんどん増えていきます。構文のインプットも高得点の秘訣です。

GMAT Online(自宅受験)が生涯2回受験可能になります

9月末以降、GMAT Online(自宅受験 GMAT)に2回目のチャンスが与えられることになりました。

これで生涯に受験できる GMAT の回数は、会場受験8回+自宅受験2回 = 合計10回ということになります。

GMAT Online 再受験に関する詳細は後ほど公表されるとのことですが、おそらく、1回目と2回目の間隔を一定期間空けなければならない等の制限が加わるものと思われます。

いずれにしても、受験可能回数が増えてスコアを高める機会が増えることで、受験者にとっては嬉しいニュースですね。

IELTS学習法について日本英語検定協会からジョン講師がインタビューされました!

IELTS(TM)本試験の実施団体の一つである公益財団法人 日本英語検定協会より、当校講師のジョン・グラントがIELTS学習法についてインタビューを受けました。その記事が以下です:

https://www.eiken.or.jp/ielts/compilation/detail_14.html

 

(教務部)

TOEFL iBT®のリーディングから代名詞問題が消えた!?– by 教務部 *9/12追記

本日(2020年8月20)に、当校のTOEFL講師が、CIEE主催の英語教員向け研修会「TOEFL iBT®テストPropell®ワークショップ」に参加しました。

このワークショップは、ETS公式研修マニュアル(英文)を使用して、公認トレーナーが指導したものです。

ここで使用された上記のマニュアル『Propell® Workshop for the TOEFL iBT® Test』(CopyrightⒸ2019 by ETS)には、TOEFL iBT®の出題形式が詳細に載っていますが、Readingでは、Question typesが10個ではなく、なんと9個に減っています!!

OG (The Official Guide to the TOEFL® Test), 5th ed.のp.45に載っているType 6: Reference Questionsが、上記のマニュアルでは消えています。

だからと言って、「今後皆さんが受験される本試験で、Reference Q(代名詞問題)が絶対に出ない」ことを保証するものではありません。(プールされた古い問題が再利用される可能性は大いにあります。)ですが、今後、ますます姿を見なくなることは確実のようです。

以上、速報でした。

※9/12追記;遂にOG 6th Editionが我々教務部の手元にも届きました! Reference-Qの行く末がどうなったかと確認してみると、しっかりと生存確認が出来ました。pp. 45-46にType 6としてこれまで通りの説明が載っており、p.  38では”0 to 2 questions per set”との表記があり、一応出題率は5th  Editionと同様となっています。ETSとしてはこれまで通り10のQ-Typeを維持するようです。

GMAT Online(自宅受験) が12月31日まで延長されます

やはり予想通り、GMAT Onlineが延長されることになりました。

GMAT Online Exam

今回は一気に 2020年12月31日まで期間が延びるとのことです。

コロナウィルス の特別措置として実施されている GMAT Online ですが、もしかするとこのまま永続して会場受験と並行して選択できるようになる可能性も高くなってきたと思われます。