掲題について、TOEFLテスト日本事務局のETS Japan、TOEFL事業部から下記のご連絡を頂きました:
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米国の非営利教育団体であるETS(本社:米国ニュージャージー州プリンストン)は、2021年8月21日に新しい英語能力評価テストであるTOEFL Essentialsテストの実施を開始いたしました。
ETS Japanでは、日本国内の英語学習者の皆様を対象にした日本語のWebサイトを公開しております。
TOEFL Essentialsテスト受験者向け日本語Webサイト トップページ
https://r31.smp.ne.jp/u/No/6793387/i35l2aH7ci0D_0/toeflessentials.html
テストの特徴、受験料金、申込方法、受験当日の流れ、スコアスケールなどから、他の主要な国際基準の英語テストとの違いや教育機関での採用状況なども掲載しています。
既に公開されている英語のTest Takersサイトに加え母語での情報収集により、テスト詳細の理解促進にお役立ていただければ幸いです。
TOEFL Essentialsテスト 受験者向け日本語Webサイト公開のリリース
https://www.toefl-ibt.jp/release/20210811.html
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カテゴリー: TOEFL® News
スピーキング攻略 (TOEFL iBT®/IELTS):徹底的に準備をしよう! — 柳澤洋美
Speaking Sectionでは、聞かれたことに自由に答えられて、相手に納得してもらうこと…それが理想です。大した準備もせずにTOEFL iBT®で20点、あるいはIELTSで6.5以上を取れるような帰国生の方などは別として、純ジャパにとって、自由に意見を言って高得点を狙えるまでには、かなりの道のりがあります。
スピーキングの試験対策の王道は、TOEFLであれIELTSであれ、過去問を使って準備するのが最も効率的な勉強方法となります。
その効率的な勉強とは…
①トピックのリストアップ:過去問を見て、どんな内容が良く出るのか研究してみましょう。「教育」、「健康」、「テクノロジー」、「経済」…あたりは一般的です。IELTSでは「犯罪」系の問題も多いです。
②スクリプト化:トピック1つに対して過去問5~8つを選んで書いてみます。文字数にすると120語(1分間)※が目安です。
○さて、スクリプトを書くコツとして、まずは主張のポイントを述べて、それをサポートする具体的な話を入れる。日本語的に考えると、ポイントをズバッと言わないことが多いので、話が分かりにくいと判断されて(低いスコア)しまいます。
○ピカッと光る単語を2,3個を書き入れる。例えば、高齢化社会についての問題で、barrier-free(バリアフリーの)、 feel isolated from society(社会から孤独していると感じる)、average lifespan(平均寿命)などを入れて、採点官に語彙力のアピールをします。
自分が得意としないトピックでは徹底的にスクリプト化をしましょう。準備したお題が出る可能性は低いとしても、きちんと準備すれば、そのトピックに関する一通りの英語表現が出てくると思われます。同じネタや表現を使って答えられるはずです。
※河合出版:『かなり詳しく学べるTOEFL iBT®テスト スピーキング・ライティング 演習編』より
A new type of TOEFL Task 2 campus conversation (Part 2): How to answer it
In a previous post, I introduced a new type of Task 2 campus conversation in which the student agreed with the basic idea of the plan to close down the computer lab because students had their own laptops, but she didn’t like the idea of adding more books to the library. If you haven’t seen the first post, please go back and look at this new type of Task 2.
How should we organize our answer? It could look something like this:
The university is planning to get rid of the computer lab in the multimedia department because they argue that most students have their own laptops, and it will give them more space to expand the book section.
The woman mostly agreed with this plan. First of all, she said that most students in the multimedia department had their own laptops because they were quite inexpensive and everyone needed them for homework. As a result, the computer lab was hardly ever used these days.
However, she didn’t think it was a good idea to expand the number of books as published books in the multimedia field are typically soon out-of-date. She suggested that the space would be better utilized as a meeting area for groups working on projects.
So, it’s not widely different from what we are used to. We can add ‘mostly’ to ‘agreed’ and use a contrasting linking word to introduce the second point, such as ‘However’.
In conclusion, you are still more likely to see the old pattern, but please be aware that this new pattern above is possible.
Writingセクション攻略のために(その1):日本語で思いついたことを整理し直す — by 米田
TOEFLにしてもIELTSにしても、高スコア獲得のためには作文力即ちWriting力を高めなければいけませんよね。高得点につながるWriting力には幾つもの要素があります。語彙力や文法力、説得力のある論理展開、IELTSであれば図表の正確な解釈(Task1)、TOEFLであれば高精度なListening理解力(Integrated Task)などなど・・・。
両方の試験でWritingセクションを教えていると、異なる部分も勿論ありますが、根底にある、地力を成す力は同じなんだな〜と感じさせられますし、求められる技能の普遍性を痛感します。
さて、お題を与えられて考えて、「こういうことを書こう」と頭に思い描き、タイピングをし始める、または鉛筆を走らせます。そうして自分で書いたものを添削してもらった経験がある方ならよく分かる通り、頭の中で考えた時には全く違和感のなかった文でも、それをネイティブグレーダー的な視点で見ると不自然な英語、説明不足な英文だったりすることがよくあります。
その原因はどこにあるんだろう?・・・と考えてみると、一つは我々が頭の中で思いつく日本語の文がある意味高度で、また端折るのがデフォルトになっていることに気付かされます。日本語ってそういう意味では抽象的で動詞がメイン、対して英語はより具体的かつ説明的であり、名詞がメインと言えるかもしれません。
「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった。」・・・とまで抽象的(かつ詩的で美しい)な和文は流石に考えないかもしれませんが、「都会に住んでいるとなかなか緑に接する機会がない」といった文、違和感なく思いつきます。
でもこれを自然な英文にするとなると、なかなか難しいかもしれません。そういう時に役立つのが、敢えて“説明調”に“和文和訳”する、という考え方です。勿論実力を上げるにつれて、英語でイメージして書いていくことを目指しますが、その前段階として、です。先程の文で言うと、
「都会に住んでいるとなかなか緑に接する機会がない」
→和文和訳:「都会にはあまり緑がないので、都会で緑を見ることはとても難しい」
It is very difficult to see green places because there aren’t many in the city.
趣は損なわれるかもしれませんが、一旦“和文和訳”を経由すると、自然な英語にしやすくなります。因みに上記の元々の和文をGoogle翻訳にかけると・・・。是非確認してみて下さい。
New TOEFL Speaking Task 2 (Part 1) by John Grant
Recently, TOEFL has modified the pattern that TOEFL Task 2 campus conversations typically take. In this blog post, I will examine what this new type of task looks like. In an upcoming post, I will show you how you can answer it.
We are all familiar with the usual pattern as follows.
In the reading, there is a proposal to improve things around campus or an announcement from the university of a plan to change something. Then, we hear a conversation between a man and a woman about the change.
In this pattern, the person has either completely agreed or completely disagreed with the plan or proposal. Our job is to summarize the plan or proposal, the person’s opinion, and both reasons.
While we still usually see this pattern on the TOEFL test, ETS has added a third way the conversation could develop. In this new pattern, the man or the woman agrees with the main change and agrees with the first reason that is explained in the reading. However, they disagree with the second reason. Let’s look at an example.
Read this announcement from the university.
Changes to the Multimedia Department’s Library
The university board has decided to close the computer lab in the multimedia department’s library. This decision was taken because, according to a recent survey, a majority of students in this department own their own laptop and use it exclusively for their work. The library will continue to lend out laptops to students that do not have them.
In addition, the space that the computer lab currently occupies can be used to increase the number of books about multimedia that the library has to offer.
To summarize, we can say the reading makes these points:
Type: | Announcement from multimedia college. |
Plan: | They want to close the computer lab in the library. |
Reason 1: | Most students have their own laptops. |
Reason 2: | It will free up space so they can add more books. |
Now, let’s look at a transcript of a conversation between a man and a woman discussing the announcement.
Male student | Have you heard about the computer lab?
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Female student | I sure have, and I think it’s about time.
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Male student | Why’s that?
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Female student | Well, they’re right that most students have their own laptops these days. Every year they’re getting cheaper and cheaper. Also, in our field, you need your own laptop so you can do the homework. Those old computers in the lab just weren’t being used.
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Male student | So you must be happy that they’re getting new books. |
Female student | That is one thing that bothers me.
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Male student | What do you mean?
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Female student | Multimedia is such a changing field that by the time books are published, they’re already out of date. I mean, if you’re going to write a paper, you’d head to the Internet first for the latest information.
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Male student | I see what you mean.
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Female student | I think that extra space would be better used as a meeting room for group projects. |
As you can see, the woman agrees with the change and the first reason for the change. However, she doesn’t think it’s a good idea to buy more books, and she offered an alternative on how to use the extra space.
In my next post, I will show you how to answer this question.
これから留学準備をしたいという皆さんへ。「いきなり長文はダメ!」の話 — by 柳澤洋美
英語の勉強には順番があります。
まず1つ目は「英単語の暗記」です。まずは1カ月かけて、とにかく単語集を1冊それだけやる。文法は? 長文読解は?と焦る気持ちを抑えて、単語の暗記に専念しましょう。
その次は「英文法の習得」です。これも1カ月かけて、中高の文法問題集を1冊やってみましょう。忘れていた文法を思い出しましょう。文法に自信がないと言う方は中学の英文法問題集1冊を2週間でやる。そして、少し難易度が上がった高校の英文法問題集1冊を2週間で解く。これで1カ月です。
いきなり長文を解いたところで、単語も分からない、文法がしっかり入っていないので訳せない…それでは長文をやってもあまり意味がないし、第一、見直しするのに辞書を引きながら、文法書を見ながらでは効率が悪すぎます。まずは単語と文法をこなして英語の基礎力をつけましょう。
ただし、アゴスにも「時間がないんです!」という生徒さんがたくさんいらっしゃいます。そうすると、単語・文法・長文と並行して学ぶしかないですね。特にお時間のない社会人の皆さんにとっては仕方ないかもしれません。そういう「時間ないんです」という皆さんへのカリキュラムでクラスを進めていきます。確かに大変ですが、宿題などをこなしていただければ、志望校の合格も勝ち取れる自慢のカリキュラムです!
でも~、もし今、このブログを読んでいただいている方で、留学までの時間が比較的ある方…。並行して学ぶ方法はスーパー大変です。同時進行で3つをやるよりは、1つずつ丁寧にこなしていった方が絶対に頭に入っていきます。そして、学習の定着もいいです。「単語→文法→長文」…これが理想の英語の勉強の順番です。
英単語学習法(その3):派生語と共に覚える! — by 加藤
これまでの記事で、私がお勧めしている英単語学習法は以下であると述べてきました:
(1)例文や用例の中で覚える (→ 連語や語のニュアンスも身に付く)
(2)強勢の位置と正しい発音を意識しながら、例文や用例を口ずさんで覚える
(3)分かる場合は語源の理解と共に覚える
(4)分かる場合は派生語と共に覚える
今回は、上記の(4)に光を当てます。
たとえば、『TOEFLテストボキャブラリー+例文3900』 (アゴス 岡田&松園著/The Japan Times社刊)のp.189に、80点突破レベルの単語として、次の項目が載っています:
「endure:(動)耐える、持ちこたえる (名)endurance:忍耐、持続」
これだけでも、endureという動詞を、その名詞形のenduranceと一緒に覚えられて、一挙両得ですね。ですが、さらにできる方は、辞書でendureを引いてみましょう。その前後に次のような派生語が見つかるはずです:
endurable:(形)耐えられる、がまんできる
enduring:(形)忍耐強い(patient);持続する(permanent)
これらもすべてまとめて覚えてしまいましょう。endureという単語を糸口に、その3つの派生語も一緒に覚えられて、一石二鳥ならぬ「一石四鳥」です!
私の辞書には、たまたまenduringの同義語として、上記のようにpatientとpermanentも載っているので、これらも一緒に覚えると、なんと「一石六鳥」です!!
私は常日頃から、「辞書は引くものではなく、読むものである」と言っています。ある英単語の意味を調べたらすぐにとじてしまうのではなく、せっかく労力をかけて開いた辞書(電子辞書やネット辞書の場合は、検索した語句)は、そう簡単にはとじません。その語が持つ意味を隅から隅まで確認し、特に知らなかった意味についてはその例文を確認し、口ずさんで覚えます。さらにその派生語(名詞(簡単な例では、energy)の場合は、その動詞形(energize)、形容詞形(energetic)、副詞形(energetically)など)も一緒に覚えるようにします。
このようにして、貪欲に英語の語彙力増強に励んでみてはいかがでしょうか。語彙力が飛躍的に向上します!
英単語学習法(その2):語源で覚える!– by 加藤
前回の私の記事で、お勧めしている英単語学習法は以下の様に述べました:
(1)例文や用例の中で覚える (→ 連語や語のニュアンスも身に付く)
(2)強勢の位置と正しい発音を意識しながら、例文や用例を口ずさんで覚える
(3)分かる場合は語源の理解と共に覚える
(4)分かる場合は派生語と共に覚える
今回は、上記の特に(3)に光を当ててみます。
覚えようとする英単語の語源が一部でも分かれば、その単語を覚えやすく、また、忘れにくくなります。
まずは、前回も例に出した「synthesize:(動)合成する、統合する」で考えてみます。
実は、接頭辞のsyn-やsym-は、con-やco-と同じく「(2つ以上のものが)共に、同時に、一緒に」という意味を表すのです。この接頭辞を含む他の単語には、次のようなものがあります:
synchronize:(動)同時に発生する、同時性をもつ
synonym:(名)同義語、同意語
symmetry:(名)左右対称
sympathy:(名)同情、共感
これらはすべて、「2つ以上ものが一緒になる」イメージを含みますよね。
話はもどりますが、よって、synthesizeは「2つ以上のものを合成させる」イメージで覚えやすくなります。
ちなみに、皆さんの中には、シンセサイザー(synthesizer)という楽器をご存じの方もいらっしゃると思います。電子的に音響を合成する装置のことですね。
どちらにしても、英単語を覚える、そして、その意味を思い出すには、「手がかり」や「糸口」が多いに越したことはありません。ぜひ、上記に述べた方法で、英語の語彙力増強を図ってください!
「リーディング・スコアの伸び悩み」の原因とは?– by 柳澤洋美
生徒さんから、「一通り単語集の暗記はしました。英文法も復習しました。でも、TOEFLでReadingが20点(あるいはIELTSでバンド6.5)から伸び悩んでいます」…というご相談を受けます。
原因の一つとして「複雑な構文」に弱い…というのがあります。比較的簡単な英文は難なく訳せても、少し複雑な文章の意味を取るのに時間がかかってしまうのです。そして、実はそこに限って設問になっています(汗)。
これは「自分の知っているパターンの構文」が出てくれば、す~っと読めるのですが、「知らない」構文パターンが出てくると、その文章の単語が全部わかっていても理解不可能になります。
これを克服するには、「自分の知っているパターン構文」を増やしてしていくことが大切です。
たとえば
It was the news that made me happy. をどう訳しますか?
答「私をハッピーにしたのはその知らせだった。」
「it is ~ that …」の強調構文をパッと見抜けますか? it wasとthatを取ると、The news made me happy. という英文ができます。これが強調構文の見分け方です。訳すときは「(that以下)なのは、(it was以下)だ。」です。
では、このような難易度の高い構文パターンの知識をどのように増やしていけばいいのでしょうか?
それは過去問公式問題集に出てくる文章をしっかりと読めるようにすることです。長文問題を解いてみて、ミスしたところがあったら、本文中に解答の書いてあるところを探します。そして、その場所(文章)をしっかりと訳してみましょう。その文の型(SVOC)を捉えて、分析する…そうすることで「自分の知っている構文パターン」がどんどん増えていきます。構文のインプットも高得点の秘訣です。
ETS Japanが設立されました
本年6月15日より、ETSの子会社として、ETS Japanが設立されました。
以下のご連絡がありましたので、皆さまに共有いたします。
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このたび一般社団法人CIEE国際教育交換協議会は、令和3年6月14日をもちまして、TOEFL®テストに関する事業を修了し、翌6月15日以降はETS Japan合同会社が同事業を運営していくことについて同社との間で合意に至りましたことをここにお知らせいたします。
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以上が、CIEE代表理事の磯田太郎様名義でのご連絡です。
なお、以下がETS Japanのウェブサイトです: