12月を征する者はTOEFLを征す — by Rex 蒲田

アゴスTOEFLインストラクターのREX蒲田です。2016年度出願の方はTOEFLのスコア出しに全力を注ぐ時期です。100点に到達し、100点以上のスコアを目指す方に、12月を最大に活用する方法をお教えします。12月に目標スコア獲得に近づくことができれば出願がぐんと楽になります。12月を最大に生かして合格を勝ち取りましょう。
まず、12月は時間が取れるようで取れない月であることを強く認識してください。過大な期待は禁物です。学生は期末試験の準備時間があり、期末試験中は学校の勉強に集中します。ようやく時間ができるのが最後の10日間弱です。社会人にとっては連続した休みが取れるのが年末の3~4日程度。しかも、忘年会などのお付き合いが重なる時期でもあり、時間が取れるようで取れないのが12月です。インフルエンザも流行します。疲れがたまって体調を崩す時期です。学生にとっても社会人にとっても「学習時間が長く取れるようで取れない」のが12月なのです。そして「学習するぞ!」と期待をし、期待通りにならないのが12月なのです。まずは、これを強く再認識してください。
「12月に期待するな!」期待し過ぎて学習が進まなかったときに出る1月の反動と後遺症は重大です。「1月に賭けよ。」が私が担当する100/105ゼミでのアドバイスです。不要な不安を取り去り、「地道に忍耐で集中継続」できる方がスコアアップを叶え合格を勝ち取るのです。では、1月を最大活用するために、どう12月を生かしたら良いのでしょうか。学生は集中10日間プラン、社会人は年末集中6日間プランです。
まず、12月の前半から半ばまでは、通常の学習を行ってください。何もしなくてもプレッシャーを感じるのが12月ですので、むしろ通常の学習ができれば成功だとご自身を褒めてあげてください。では、学生の「集中10日間プラン」です。
「学生10日間集中プラン」:17(土)~30(金)の10日を選択、31はOFF
「社会人6日間集中プラン」:23(祝)~25(日)、27(火)、29(木)~30(金)、31はOFF
31の大晦日はOFF日です。Life-Studyバランスも大切です。時間が取れない12月を最大に生かす方法、それは12月に期待し過ぎることなく12月にできることを最大活用し、その自信を1月につなげるプランニングを固めることです。1月はたくさん時間が取れます。12月の限界を知り、それを最大に活用して1月に最大の効果を上げる。「12月を征する者はTOEFLを征す」、そして1月を征しトップ校に合格です!

Imagine yourself as the grader – by James Giguere

Hello, and thanks for visiting the instructor blog! Are you enjoying the autumn foliage (紅葉)? I recently took a quick trip to Gujo in Gifu-ken, and the leaves were already starting to turn red and yellow. I definitely recommend visiting there if you can find the time.

My name is Jim, and I teach TOEFL and SAT here at AGOS. I want to write a little bit about a trick that I use whenever I take a standardized test, especially a language test: just imagine that you are the grader.

This applies to both TOEFL and IELTS, and can be used for all sections, but let’s take the TOEFL Speaking test as an example. Imagine yourself grading a similar speaking test in Japanese. What features would prove to you that a speaker is comfortable and confident speaking Japanese? Would you be listening for their vocabulary and grammar, their ideas, or their delivery? What kinds of common mistakes do you think test takers might make?

Thinking about the TOEFL speaking test from this perspective will help you realize what’s most important to graders. The skills that you’re focusing on while you study may be different from what the graders will be paying attention to. There are some common themes, though. Here are a few points that will always catch a grader’s attention:

• Basic grammatical errors. As you’re practicing your speaking and writing, try to catch yourself every time you make a subject/verb agreement error (“she go” instead of “she goes”), singular/plural error (“I bought two book”), or other common error. One or two of these mistakes may not affect your TOEFL speaking score, but making too many will show the grader that you aren’t comfortable with English grammar. Think about a foreign person speaking Japanese – a couple of mistakes wouldn’t be too bad, right? But mistakes in every sentence would probably make you doubt their language ability. Overcoming this takes practice, practice, and more practice.
• Nervousness. Everybody gets a little bit anxious during a test, and the TOEFL speaking test can definitely make you nervous, but do your best not to think about it. Imagine that you’re talking to a friend, colleague, or classmate rather than a computer. As a grader, wouldn’t you give a higher score to someone who seems comfortable and calm while speaking Japanese?
• Memorized lines. Remember: TOEFL speaking graders often listen to dozens of responses per day, and they can usually tell when a line is memorized. If you memorize a line, make sure that your delivery sounds natural and not too different from the rest of your response. Otherwise, the memorized lines may actually hurt your score rather than help it. Try to imagine what it would sound like listening to someone robotically repeating obviously memorized lines of Japanese, rather than natural, fluent Japanese. Which would you give a higher grade to?

These are just a few of the things that TOEFL graders listen for, but spend a few minutes thinking of what you would pay attention to as a grader, and I’m sure you’ll come up with some more!

GMAT 学習体験談: 670→660→650→700点

アゴス・ジャパンGMAT講師の中山です。

新幹線で毎週末アゴスのGMATクラスに通われていた方が、4度目の受験でついに700点を達成されました。

学習体験談をいただきましたので、ご紹介します。

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私は、2月からアゴスのGMAT Strategyクラスを受講し始め、本試験は下記のスケジュールで受験してきました。
1回目 5月29日 670点(Q47, V35)
2回目 7月17日 660点(Q49, V31)
3回目 8月12日 650点(Q48, V31)
4回目 10月31日 700点(Q48, V37)
最もGMATの勉強をしたのは2〜3回目でした。試験1ヶ月前から平日3時間、休日5〜6時間は勉強していました。
3回目でスコアが下がったときは本当に気分が落ち込み、帝国ホテルの前でしばらく座り込んでしまいました笑。

今回4回目を受けるにあたっては、この1ヶ月、エッセイやインタビューの対策に殆どの時間を費やしていたため、実はほとんど勉強することが出来ず、Verbalの問題を一日10問程度解くくらいのことしか出来ませんでした。

勉強時間とスコアが比例しない不思議なテストだと実感しています。

700点を達成できた要因としては、精神的な面が大いに影響していると思います。
詳しく申しますと、以下の3点です。
・1stラウンドで1回目のスコア(670点)で出願した学校全てからインタビューの招待が来たことで、「現状のスコアでも、エッセイの質を高めれば、十分勝負できる」と思えたこと(つまり、4回目で必ずしも高いスコアを取らなくてもいいと思えたこと)
・本試験前々日にGMATPrepで力試しをして700点を取り、試験前日と当日は重要なポイントを確認するに留め、頭を本試験まで休ませたこと(家を掃除したり音楽を聞いたりして過ごしました)
・中山先生との個別セッションと、間違えた原因の分析リストの作成によって把握した自分の弱点を意識し、本試験中も落ち着いて、1問ずつ問題で何が問われているのか確認しながら解答したこと

長期間のGMAT対策で疲弊してしまいそうになることもありましたが、諦めずに、毎日少しでもGMATの問題を解くことで、GMATの感覚を忘れないことも大切かなと思いました。

以上です。
私の経験がもし参考になるのであれば、他の生徒さん達に共有していただき、みなさんがハイスコアを達成するための一助となれば幸いです。

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この方のように、「非常に多くの時間を GMAT Verbal に割いて勉強したのに、受けるたびにスコアが下がっていく」という状態に陥る方は多いです。

3回目の受験の後、この受講生の方と偶然、廊下でお会いしました。

そこで、「出願準備等に専念して、少し Verbal から離れて休むと、知識やスキルが『熟成』されて一気に目標スコアを達成するという方が多いんですよ」とお伝えしました。

その時は、「本当にそんなことがあるのか」と半信半疑だったようですが、、、実際にGMATとの距離を置いて目標スコアを達成した後、「実際その通りだと思いました。問題を解く時に肩の力を抜くことで、今までこだわっていた細かい事に気を遣わなくなり、問題が何を求めているのか冷静に見極めることができるようになったのだと思います。」とのコメントを頂きました。

些末な知識やスキルを気にしすぎることなく、大局的に問題の本質を見る力が最後のブレークスルーの決め手になったのだと思います。

スピーキング・テストの大きな誤解 — by 柳沢洋美

皆さん、こんにちは。TOEFL/IELTS講師の柳澤です。

TOEFL/IELTSのスピーキング・セクションは、日本人にとって立ちはだかる壁ですね。でも、これはすべてのノン・ネーティブ受験者(つまり非英語圏の人々)にとって悩みの種です。実際に私がニューヨークで英語を教えていたときも、スピーキングの点数が上がらないという悩みは、南米や中国、ロシアから来ていた生徒からも相談を受けました。さて、ここで1つ!スピーキングのスコアアップのためのコツとして、「ネーティブのように話そう」と思わない!ということです。

受験者の中にはネーティブっぽく話したい、話せれば23点越えるのになあ~と思っている方も多くいらっしゃいます。具体的に言えば、「スピーディーに、Rの音をカッコよく…」。実はこれが高得点を狙えない原因の一つです。

まず、日本人によくあるのが巻き舌です。よくある巻き舌単語?がbecause(なぜなら)です。巻き舌の方は「ビコォーrズ」と発音されます。スペルにすると、becauRseです。あるいはso(だから)がsoR「ソォーr」。こういう方は、いたるところにrが混ざってしまいます。これも採点官にとっては非常に聞きにくい英語になります。巻き舌を直すのは時間がかかります。でも直せます。ご自分の英語を音声として録音して、聞いてみて下さい。あるいは人に聞いてもらってみて下さい。ちなみにアゴスには発音矯正のクラスがあります(あ、宣伝になってしまったJ LOL )。自分ではなかなか直すことは難しいときはプロの力を借りましょう!

さて「スピーディーに話せばいい」と考えている生徒さんもいらっしゃいます。もちろん、「ペラペ~ラ」と話せるなら苦労しません!ただし、私たちはノンネーティブですから、悪く言えば、英語に難があるわけです。難のある英語を早く話せばどうなるか?難を隠すどころか、さらに難は露出します。スピーキング採点官は「この生徒は何を話しているのだろう?」となるのです。これの手っ取り早い解決策は、ゆっくり話すこと。といっても一語一語ゆっくり話すのではなく(英語のリズムがなくなります)フレーズの切れ目(カタマリごと(chunking))で0.5秒くらいあけるつもりで話します。以下の文章を音読しましょう。そのとき、スラッシュのところを0.5~1秒あけます。

Traveling is something / I really enjoy doing. / I travel / whenever I have the chance. / Yes, / traveling is expensive / so I cannot take trips all the time. / But every month / I try to take a short trip / somewhere new in Tokyo.

もちろん帰国子女の方、あるいは何年か海外に住んでいましたという方なら、ある程度のスピードがあってもいいでしょう。でも、そういう生徒さんにも、「ゆっくり、威厳を持って、自信のある話し方をしてください」と私はお話しします。母国語でも、相手に伝えたい、分かってもらいたいと思えば、自然とスピードを落として話しませんか?

TOEFL/IELTSのスピーキングテストでは、皆さんが「英語圏の大学・大学院のネーティブのクラスメートと一緒にやっていける」かどうかを測るテストだと思ってください。分かりづらい発音や、メッセージが伝わりづらいと判断されないように、しっかり対策をしましょう!!

「本試験で最初の数問が頭に入ってこない」現象 — by 中山道生

アゴス・ジャパンGMAT講師の中山です。

模擬試験では高いスコアが出ているのに、本番では(特にVerbalの)最初の数問で問題の意味が頭に入ってこなくて何度も読んでしまい、時間が足りなくなってその後あせって失敗したという方は、枚挙にいとまがないほど、数多くいらっしゃいます。

おそらく、模擬試験同様の万全のパフォーマンスを期待して1問目に臨んだところ、一読目で理解できないことにあせって無用な雑念が入ることで、ますます集中力を乱し、さらに理解度が下がって何度も読み直してしまう、ということが起こるのだと思います。

対策としては、以下のようなものが考えられます。

(1) 試験当日、試験会場に入る直前のプレッシャーがかかっている状況で、やや難しめの Verbal問題を何問か解いて十分にウォーミングアップしておく。

(2) 普段の訓練で、GMAT と全く関係ないことに集中した直後、CR, RCの文章を読んで一読目で理解できるように訓練をする。

(3) 試験当日は完璧主義にならず、「最初の2~3問は2回読まないと頭に入らないもの」と割り切って臨む。

(4) 試験中は、何があろうと(「こんなはずじゃない」「こんなに時間がかかっていたら終わらない」「こんなに自信がない問題が多いと目標点が取れないはず」などという)雑念や感情をゼロにして、マシンのように淡々と、目の前の問題を最適な速度と精度で処理していく。

「普段なら一読で理解できるはずのレベルの文章でも、本試験になると何度か読み返してしまう」ということが起きるということは、おそらく試験当日に限らず、ふだんの学習においても、模擬試験でも、少し集中力が乱れたときや難しい問題では何回か読み返すということは起きているはずです。

普段それが起きているということは、試験でも起きると思った方がよいですので、上記 (2) で、難問に対してもできるだけスイッチを切り替えて集中できるように訓練しておかれるのがお奨めです。

模擬試験では、上記のような余計な雑念や感情が邪魔する割合が低いため、読み返しがあっても2~3問で済むのかもしれません。本試験では、2~3問に時間がかかってしまうと、ますます動揺して集中力を乱し、その後の問題も理解に時間がかかる、ということが起こるのだと思います。

「本番を練習通りに、練習を本番通りに」ということを実現させるためには、目の前の問題が模擬試験であろうと雑多な過去問であろうと本試験であろうと、常に『頭のスイッチ』の入り方を同じにしておくことが重要なのだろうと思います。

GMAT 試験中のメモについて — by 中山道生

アゴス・ジャパンGMAT講師の中山です。

まだGMAT本試験を受験したことがない方はご存じないかもしれませんが、試験会場で提供される「メモ用紙」は「紙」ではなくプラスチック製のノートパッドで、その上に水性ペンで文字や図を書きます。

書いた字は自分では消すことができず、試験官が後で洗剤を使ってインクを落とし再利用されます。

最初に5枚(裏表で10ページ)のノートパッドと2本のペンが机に置かれていますが、足りなくなった場合は試験官に言えばいくらでも追加をもらうことができます。

以下のページの下の方に、このペンとノートパッドを模した製品の購入者が撮影したサンプル写真があります。

https://www.amazon.com/dp/0979017580

大きさ、色、質感などは実物とほぼ同じです。(ただ、色については、実際の試験ではなぜか黄色の場合と白色の場合があります)

GMAT の IR や Quantitative セクションでは、ほとんど全員の受験者がこのペンとノートパッドを使用すると思いますが、Verbal セクションでは、メモをするかどうかは人によって好みが分かれるようです。

私自身は、Verbalセクションでは問題傾向やカテゴリー毎の問題数等をメモする以外の用途ではメモ用紙はほとんど使ったことがありません。問題を解く際には、画面上の選択肢を両手の指で押さえながら選択肢を絞っています。

一方、前述のサンプル写真の購入者のように、最初からメモパッドに 問題番号やA, B, C, D, E の記号を書いておき、問題を解きながら、A×、B△、C、D△、E×、などとメモをして欠点がない(C)を選択する、というような使い方をする方も多いようです。

ReadingやCR問題を解く際にも、私自身はメモをせずに文章内容を一時記憶をしながら読むのが好みですが、手を動かしながらの方が頭に残りやすいという方も多いです。

普段の練習で、メモを取りながら解く方法と、メモをしない方法とを試してみて、自分に合ったやり方で臨むのがベストなのではないでしょうか。

GMAT Enhanced Score Report が改善されました — by 中山道生

アゴス・ジャパンGMAT講師の中山です。最近本試験を受験された方は既にご存知かもしれませんが、GMAT試験の科目ごとのパフォーマンスを詳細に報告してくれる有料オプションである Enhanced Score Report (ESR) の内容が、さらに詳しくなりました。

以下の URL でサンプルの ESR を見ることができます。

https://scores.gmac.com/gmat-esr/7051D34C-21D0-420C-9B5B-F1613E8A3799?

ページの上部の「Integrated Reasonig (IR)」や「Verbal」といったタブをクリックすると、各科目のレポートを参照することができます。

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今回のアップデートでの最大の改善点は、各科目4分の1毎の正解率や時間配分がどうだったかを知ることができるようになったことです。

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たとえば、Verbal では、「最初の約10問での正解率・時間配分と、最後の約10問では正解率や時間配分が大きく異なっていた」などといったパフォーマンス・データが一目でわかります。

Verbal では SC, CR, RC 各科目ごとの比較、Quantitative では DS, PS の比較と Arithmetic, Algebra/Geometry の比較として成績をパーセンタイル(自分よりも下位に約何%の受験者がいるか)で表示されます。

本試験で手ごたえがよかったはずなのに意外にスコアが低かったというような場合などに、どの科目が悪かったのか、あるいは時間配分はどうだったか等を分析するツールとして、さらに有用なツールになりました。

価格は $24.95 です。

以下のページから ESR を購入することができます。

http://www.mba.com/global/store/store-catalog/gmat-preparation/gmat-enhanced-score-report.aspx

ESR を購入後、mba.com の My Account にログインして、メニューの My GMAT & Scores をクリックし、 レポートを表示したい試験の隣の Enter ESR Code をクリックして購入したコードを入力すると、Enhanced Score Report を見ることができます。

不本意なスコアだったためにキャンセルした試験の ESR を参照することもできますので、ぜひ反省材料としてご活用ください。

リーディング基礎力養成法~スラッシュ読み — by 米田王丈

皆さん、こんにちは。TOEFL・Pre-TOEFL/IELTS担当講師の米田です。

TOEFLやIELTSのようなアカデミックな文章の読解力を計る試験では、語彙力・文法力はもちろん大事なのですが、『意味を的確に掴みながら文を素早く読む力』も大変重要です。

そんなことは言われなくても分かってる!はずですが、やってみるとなかなか難しいもので、「分からない単語に出くわして思考が止まってしまう」(⇒“レインボーカーソル状態”と個人的に呼んでいます)とか、「何度も前の文に戻って確認してしまう」などといった悩みを抱える方は多いようです。

そんなお悩み解決に役立ち、『英語の語順にしたがって、前から読み進める』ための練習法が“スラッシュ読み”です。例えば・・・

Banana plants are a major cash crop because of the worldwide popularity of their nutritious and versatile fruits.

という文をきれいな日本語で一気に意味を取ろうとして、「バナナは、栄養価が高く用途が広い果実の世界的な人気のために、主な換金作物だ」と頭の中で訳して読むとしたら、視点は後ろから戻り訳をする形になり、読むスピードはかなり落ちてしまいます。

あくまでも翻訳をしているわけではなく、設問への解答に必要な情報を掬い取るために読んでいるのですから、以下のようにスラッシュを入れて、その順番で素早く理解していきます。

Banana plants are / a major cash crop / because of the worldwide popularity / of their nutritious / and versatile fruits.//

バナナは/ 主な換金作物だ/ 世界的な人気のために/ その栄養価の高い/ そして用途が広い果実の//   ・・・こんな風に頭の中で処理します。

仮に“versatile”という単語の意味が分からなかったとしても、「〇〇な果実」として良い意味で時間をかけず適当に処理して先に進みます。紙ベースで学習しているときは実際にスラッシュを書き込み、初めのうちはそのカタマリを日本語に訳して解釈してもOKです。練習を経てスラッシュを入れる範囲を長くしていき、いちいち日本語にせずにイメージ化できるようになるはずです。徐々に英語をそのまま英語で理解できるようになるはずですし、PCモニターに向かって行うiBT試験においても素早くPassageの意味を取れるようになります。

是非実践してみてください!

IELTS とイギリス英語 — by 土橋健一郎

皆さん、こんにちは。TOEFL/IELTS講師の土橋です。今日はIELTSに登場するイギリス英語の表現についてお話ししたいと思います。

皆さんもご存知の通り、IELTSはケンブリッジ大学英語検定機構 (Cambridge English Language Assessment) などによって運営されている試験です。イギリス発祥の試験ですから、そこで扱われる英語はイギリス英語が中心となります。アメリカ英語が中心のTOEFLとは大きく異なりますね。

とりわけIELTSリスニング・テストではブリティッシュ・アクセントで会話や講義が語られることが多く、これに慣れていない受験者は、最初は戸惑いを覚えるでしょう。TOEFLからIELTSに乗り換える際は注意が必要です。

アクセントだけでなく、イギリス英語特有の表現も、リスニング・テストには盛り込まれています。その代表的なものが「fancy」です。

「fancy」という単語は名詞、形容詞としても使う事が出来ますが、イギリス英語では動詞として使われることが多いようです。実際、IELTS リスニング・テストでは動詞として登場することがほとんどです。

意味としては「~が欲しい」となります。「want」と同じですね。用法は「fancy 名詞」もしくは「fancy 動詞-ing」の形になります。以下の例を見てみましょう。

What do you fancy doing, Alex?
「アレックス、君は何がしたい?」
I’m too tired for the walking tour, but I don’t fancy the cruise, either.
「ウォーキング・ツアー(徒歩による小旅行)をするには疲れすぎているけど、クルーズにも行きたくないなぁ。」

このような表現は、IELTSリスニング・テストの会話問題ではよく用いられます。上記は非常にシンプルな例ですが、リスニング中に突然このようなやり取りが出てきたら、「fancy」の意味を知らない人は驚いてしまいますね。

このようなイギリス英語の例は他にもたくさんあります。機会があれば、このブログでも紹介していきたいと思います。

リスニング基礎力養成法 — ディクテーション — by 加藤正人

皆さん、こんにちは。TOEFL講師の加藤です。今日は、リスニングの基礎力養成法の一つについてお話してみたいと思います。

TOEFL iBTやIELTSという試験では、ネイティブスピーカーがナチュラルスピードで話す英語をかなり正確に理解する必要があります。しかし、日本人学習者の多くがリスニングを苦手としています。実際、かくいう私自身も昔はその一人でした。では、どのようにしてリスニング力を養成すれば良いのでしょうか? その方法はさまざまありますが、もっとも時間のかかる方法の一つではあるけれど、非常に功を奏してくれるものがディクテーションです。これは英語の音声をCDなどから数回流し、カタマリごとに英語で書きとっていくものです。
このディクテーションという練習方法には、以下のような利点があります。

(1)「自分は何が聞き取れて何が聞き取れないのか」を見極めること(あぶり出し)ができる
(2)ネイティブの英語音声の音・リズムなどの特徴を理解でき、それをまねることによって自分の発音が自然なものになる(発音向上)

自分がこれまでに習ってきた(と思っている)自分流の英語の音と、ネイティブがナチュラルスピードで話す本物の英語の音とのギャップが大きければ大きいほど、聞き取りが難しくなります。これを嫌というほど自覚させてくれるのがディクテーションです。たとえば、本物の英語の音声では、音がつながったり、弱く短く発音されたり、脱落したりすることが多々あります。一つ一つの単語がはっきり独立して発音されることなど、ほとんどありません。
ディクテーションでは、もちろん英語を聞いて英語で書き取るわけですが、どうしてもわからない場合はカタカナで書き取ってもよいでしょう。後でスクリプトを見て、なぜそのようなカタカナ音に聞こえたのかを分析することも重要です。たとえば、次の簡単な例を見てください。

どうしてもわからないのでカタカナ混じりで書き取った音
Iシュドンダフトゥ relyオアダーpeopleファーリ

スクリプトの英語
I shouldn’t have to rely on other people for it.

自分が何度か音声を聞いても前者のようにしか聞き取れなかったものが、スクリプトを見ると後者のようになっていて、唖然とすることでしょう。なぜ、こんな簡単な英語が聞き取れなかったのか、と自省することしきりでしょう。そこで、もう一度音声を聞いてみると、確かに後者の英文が読まれていることが分かります。自分でもそのネイティブの自然な英語をまねて数回発音してみましょう。

以上はごく簡単な例ですが、もっと長くて難しい英文を用いてこのような練習を積み重ねれば、3,4か月はかかるものの、ネイティブの自然な発音と速さの英語がかなり聞き取れるようになります。ぜひ、試してみてください。