映画で英語のイディオムを学ぼう!(その2) — by 加藤

(以下は前回の私のブログ記事『映画で英語のイディオムを学ぼう!(その1)』の続編(完結編)です。)

もう2セット、私が観てきた映画の中に出てきたイディオムとその日本語字幕での意味、その場面と、解説を挙げてみます。

(2)

What’s in it for me?

「見返りは?」

【場面】

どの映画かは忘れましたが、刑事ものの一つです。ある刑事が既に収監されている刑務者に、司法取引の一環で捜査協力を依頼します。それに対する刑務者のセリフです。

【解説】

What’s in it for me?は直訳すると、「それには(= in it)、私にとって得になる(= for me)ことは何かあるのか?」となります。字幕には字数制限があるので、上記の、これもとても引き締まった訳になっています。この日本語訳にもちょっと感心しました。

 

(3)

Scotch drinker? That’s my kind of guy.

「スコッチ派かい? 仲間じゃないか」

【場面】

たしか、ロビン・ウィリアムズ主演の「ミセス・ダウト」の一場面です。ウィリアムズが扮する男ともう一人の男とのバーでの会話に出てきたセリフです。

【解説】

セリフの前者は、(Are you a) Scotch drinker?の( )の部分が省略されたもので、意味は、「君は(バーボンなど他の種類のウイスキーではなく)スコッチ・ウイスキーを好んで飲むタイプかい?」です。That’s my kind of guy.は、「僕と同種の輩だね。同じ好みだね」くらいの意味です。友人として親しくなりたい、という話者の意図が感じられる表現です。

 

さて、今改めて今回のブログ記事の『その1』と『その2』で挙げたイディオム3セットを見返してみると、どれも犯罪がらみだったり、お酒に関わる内容なので、TOEFL iBT®やIELTSのリスニングには、どう逆立ちしても出てきそうにありませんね(爆)。

今回はたまたまそういうイディオムでしたが、TOEFL iBT®やIELTSのリスニングにも役立ちそうなイディオムもたくさん洋画には出てきます。

総じて、米国映画を観るなどして、「英語は楽しみながら学ぶと、学習が長続きしますよ!」というメッセージでした。

映画で英語のイディオムを学ぼう!(その1) — by 加藤

前回、洋楽鑑賞が私の趣味だと申し上げました。私のもう一つの趣味に、映画(特に洋画)鑑賞があります。それも昨今の状況から、映画館で映画を観る機会はめっきり減ってしまい、自宅のテレビで地上波の「〇〇ロードショー」を観ることが多いです。

洋画を観る際は、自分の英語を錆びらせないという目的もあって、音声切り替えで英語だけの音声にします。そして、同時に日本語字幕を出して見ることにしています。そうすると、「この英語表現をこんな意外な日本語に訳しているのか!」という新たな発見が多々あります。

当然ですが、アメリカ映画には、登場人物のセリフに生きたイディオムがふんだんに出てきます。ここでは、私が観てきた映画の中に出てきたイディオムとその日本語字幕での訳、その場面と、解説をまずは1セット挙げてみます。

(1)

You won’t get away with it!

「ただじゃ済まないぞ!」

【場面】

たしかマコーレ・カルキン主演のHome Aloneのシリーズの一つです。ある場面で男性が何かを盗もうとしているところです。それを見ていたその友人が言ったセリフです。

【解説】

get away with …は「(何か悪いことをしても)…を罰せられずにすむ、(軽い罰で)済む」という意味です。直訳すると、「それをして、罰せられずに済むなんてことはないぞ!(だから、やめとけ)」です。しかし、字幕には字数制限があるので、上記の引き締まった訳になっていて、ちょっと感動した覚えがあります。

(「その2」に続く。1週間後にアップ予定です。)